見ざる、言わざる、聞かざる…
お堂に訪れた檀家の若い娘に、住職が毎度の如く秋波を送ったのが気に障ったのか…?
夜のしじまを打ち破るかの様な深夜の怒号、箒を持った奥方より庫裏を飛び出しほうほうの体で逃げるは逃げる住職の姿に…
(((;゜д゜)))
見ざる、言わざる、聞かざると、師の恥は弟子の恥と、湧き出る笑いを必死にこらえ、決して生涯口外すまいと、誓った三名の幼き僧侶たち…
でも、悲しいかなその誓いもむなしく『ここだけの話しですからね、あなただから話すのですからね、決して口外しないで下さいね。』と三人が三様に、お寺を訪れる方達すべてに昨晩の『それ』を話し始めた少年僧たち…
次の日には村じゅうのすべての人が、それこそ川に洗濯に出る少女にまで、『それ』は知られるところとなり…
そんな事とは露も知らず、今日も勤行時に『こらっ!お前たちの唱えるお経にはさっぱり仏が感じられん、この馬鹿者どもめ!』と幼き僧侶達を叱る住職に『はいっ!』と素直な返事をしておきながら…
少しうつむき加減に目配せし、『見ざる、言わざる、聞かざる』と…
小さな声で唱え、顔を見合わせ舌を出した無邪気な三名の僧侶であったとさ…。
合笑