真言僧は加持祈祷時には前具(一面器)とセットになっている三本足のついた火舎香枦にカタカナの『コの字』型にくぼみをつける様に型押しした後で、
白檀や沈香の香木のチップを指でつまんで敷き、やはりこれも香木が成分の沫香と言うお香のパウダーを上から盛りさらに型押しして(これを香盛りと言います)これに点火し加持祈祷などを行うものですが、私などは使い勝手の良い台座のしっかりした香枦を用いる様にしています。
現在、遠隔加持をさせて頂く方も多くその人の姿を観想し時間をかける為『コの字』では燃焼時間も短く行の途中で燃え尽きてしまうので香枦の面積いっぱいに円周状に香盛りしたりしてお加持を行ったりしておりますが、不思議と終了時には燃え尽きた香枦の灰の中に写真の様に表情さえ分かる様な龍の姿が見て取れる時があります。
合掌