昨日は久しぶりに王子稲荷神社を訪れました。
御祭神は…
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
宇気母智之神(うけもちのかみ)
和久産巣日神(わくむすびのかみ)
総じて『稲荷大明神』
歴史も古い王子稲荷、千年ほど昔には、荒川の岸にあった事から『岸稲荷』と言われていた様で、14世紀に王子という地名になったことから現在の社名に改称された経緯がある様です。
小田原北条氏も深く尊崇し朱印状を送るなどしている他、江戸時代には徳川将軍家の祈願所と定められ、社殿の造営への寄進、新規再建など、徳川家代々の将軍の崇敬には熱心なものがあった様です。
また王子稲荷は江戸時代などには『本地は聖観世音、薬師如来、荼枳尼天なり』と、御祭神なども神仏習合の記録が残されており、明治維新までは近くの王子権現(王子神社)と共に禅夷山東光院金輪寺が別当として管掌し、近隣の住民は「王子両社」と称して氏神として崇められてきた神仏習合の歴史もある様で興味深いものがあります。
※その後、明治維新で神仏分離、廃仏毀釈が行われ、金輪寺そのものは二坊を残して廃寺となった模様。
関八州の稲荷の頭領とされ、狐火が出る事でも有名だった神社の様で、大晦日には関八州の狐がこの神社に集まると長い間信じられてきた王子稲荷神社ですが、平日ですと幼稚園なども隣接している事から、元気に遊ぶ児童の声が聞こえたりするものですが、土曜日と言う事でシンと静かなとても良い神社の氣に満ちていました。
今日は本殿の裏手にある狐が出入りしたと言われる穴を祀る社が工事中でした。
帰りには王子稲荷の側の和菓子で有名な石鍋久寿餅店によって酒蒸し饅頭などを買って家に帰ってよりパクりと食べた愚僧であります(笑)
合掌