いざいけ大和撫子!…蒲江瑠美子さんのブログ

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その女性は陽が落ちた昨日の夕刻に自坊を訪ねてきました。

蒲江瑠美子さん…人気ブロガーとしても知られる女性であります。

リッチマインド~豊かな心で~
蒲江瑠美子さんのブログ
http://ameblo.jp/chamael-rich/entry-10844522095.html

彼女は、私が初めて講話会を催した時より参加してくださっていた方でした。

多くの神社仏閣やパワースポットに精通し、自らも修験者としての修行も積んでいる方でもあります。

被災地に向かうにあたって、旅行安全と一日も早い日本の復興を祈りたいと自坊を訪れてくれたのでした。

関西出身の瑠美子さんは、阪神淡路大震災の時の神戸の惨状なども目の当たりにしてきたと言います。

瓦礫となった自宅を目の前に立ち尽くす人々の姿…

天災と言う人知の及ばぬ無機質とも言える災厄、さっきまで共にいた家族が目の前から消えていなくなる底無しの恐怖…
長年の家族の歴史が刻まれた家が地震や火災や津波によって倒壊し瓦礫に形を変える時、それはどこか他人事なメディアや映画の世界ばかりの出来事だと思っていた事象が、目の前の現実となる時…

人間と言うものは泣く事さえ忘れ、茫然自失とその場に立ち尽くす事が精一杯なのかも知れません。

神戸の震災でそうした多くの人の悲しみを垣間見てきた瑠美子さんは、その時もボランティアとして被災の最前線で活動されてきたそうで…

国や自治体の被災者に対する対応やフォローの遅さや問題点、そこに生じた温度差や、そこに人としての善意は認めながらも…被災地入りするボランティアがかえってお邪魔な荷物となり、障害となってしまうケースなどをつぶさに見てきたと言います。

これは別のボランティアの方から聞いた話しですが、今回の大震災で現地入りしているボランティアの方達の間でも…

「チョット、あんた!むかっここはアタシ達の方が先に来ているんだから、コッチの指示に従ってやってもらわなければ困るじゃないの!」とか…

「こっちの手は足りているんだから、余計な事しないでよね~!まったくさあ…」と辛辣な意地悪を言う方もいるとか…

人間の集まるところ、ある程度の規律や序列が生まれてしまうのはいたしかたない一面もあるのですが…後から来た方も、先に従事されている方と協調する事は大切ですが、先にいる方も、そこに先輩風を吹かす意地悪は必要のない事でもあります。

しかしながらこれも…火急の事態に善意から馳せ参じたボランティアの方達の間での事であり…被災者の救援の前に、自らの心こそ救援して頂きたいと思わざるを得ません。

こうした心ない話しを聞くに及んでは…

ゲンコツ和尚の異名を持つ私が…

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「喝ーー!!」と…

一発カマシてやりたいところであります(笑)

皆が一丸となるべきこうしたボランティアの現場にさえ、時にこうした瑣末な人間関係が生じる時と言うのは…

「あたしが!あたしが!」

「おれが!おれが!」

とまるで自らの見栄や権勢欲を満たすかの様に被災地で悲しみの淵にいる方の心情を慮るものからほど遠いところにそれはあるに違いありません…。

こうした方は一部にしか過ぎないとは思いますが…

「誰かがするから私もする」と言う事ではなく、自らの心の扉を通ってボランティアや募金もしたいものだと思います。

瑠美子さんは完全独立形の装備万端のスタイルで現れ、軽装の上、保存食の用意や、一週間風呂に入れない事も予想し、かと言って自らの着替えは最低限に抑えたそのサバイバルな用意周到さに私は感心するばかりでした。

神戸の被災の現場をつぶさに見てきた彼女は、被災者をサポートする団体の真贋を見極める眼力にも優れたものがある様で、今回の被災地に於ける自分自身のボランティアの趣旨にマッチした団体との活動を選び取る事が出来た様です。

彼女が向かうのは、今回津波の被害の最も大きかったと言われる、宮城県南三陸町…
そんな瑠美子さんの被災地までの道中の安全と、現地にて支障なくボランティア活動が出来る様にお堂にて加持祈祷を厳修させて頂きました。

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途中目をつむり般若心経を唱える私に閃光の様な光りと炎が見え、いつもそらんじている経文が頭の中で真っ白になるハプニングがありましたが…

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国難の度に「国家守護の体を成す」明王の中の明王と拝まれてきた十八面三十六臂の自坊本尊、大元帥明王も…

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お不動様も…

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毘沙門天も…

きっと、蒲江瑠美子さんを守護し導いてくれるに違いありません。

そして彼女の被災者に対するその想いは慈悲にあふれた菩薩の如く…

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まさに生きた観世音菩薩としての姿を体現しているのではないでしょうか。

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「ありがとうございました…行って来ます!」と合掌し、旅立って行った彼女の背中をいつまでも見送っていた愚僧であります。

被災地の事ゆえに節電などの状況から、メッセージの返信はままならいと思いますが…

どうか私達を代表する一人として宮城県南三陸町入りした蒲江瑠美子さんに…
みなさんより励ましのメ
ッセージを送って頂ければ幸いです。

合掌

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