☆深夜の遠隔加持・光の中へ

つい最近、引きこもりや家庭内暴力の息子さんの事で私よりこの数年の間、何度か遠隔加持やカウンセリングをお受けになられた女性が亡くなられたものです(以下Tさん)
最後に電話で話した時はご自身が体調不良でヒーリングを兼ねて遠隔加持のご依頼でしたが、背中から腰に疲労とも何とも言えぬ不快感があることを訴えていたもので、盛んにコロナの症状とは違うと言い張り、病院の世話にはなりたくないと話すTさんに『コロナばかりが病気でもあるまいし内臓の疾患や炎症からも背中や腰に違和感や痛みが生じるのはままある事だから、これからでも病院に行かれたらどうですか?』(一人暮らしの方です)と話すと『それほどでもありません。様子を見たいと思います』と言うので、
お加持はさせて頂く事にして電話を置いたものでしたが、何とも生気の感じられないこの方の声が私の中でひっかかったもので、それは子供の時から寿命が尽きる前の人間と話していた時に感じる声のトーンと言うもので、エネルギーを見るのにこの方の自撮りの写真などもスマホ経由で送ってもらったものです。写真を見た瞬間、向こうが透けて見える様な死相が出ていたもので、さすがにそれをご本人に伝えるのは憚られたものの、
再度電話して息子さんに連絡してあるかの確認と体調如何で救急車を呼ぶ様にお話ししたものでしたが…
その日の晩、この方へのお加持を開白していると『ミシッ、ミシッ』と重いラップ音と共にお堂の空気が変わるのが分かり、脳裏にこの方が現れ『先生、ありがとうございました』とこの方からの感謝の念が伝わり(頭のスクリーンで見ている感じ)逝ってしまうのが言わずもがなで分かったものです。
翌日、この方の携帯に連絡すると出たのは次男の息子さんで、私の素性や母親との関係などを尋ねてきた後、昨日母親が亡くなり自分が第一発見者だった事(心筋梗塞による発作)不調を訴えていた事から病院に行こうと言っても病院の世話にはなりたくないと頑なに拒んでいた事などを話してくれたもので『このご時世なので家族葬で済ませるのですが、自分が喪主なのでしっかり務めたいと思います。生前は母がお世話になりました』と涙声ながら応答してくれたものです。
でも、本当は喪主となるべき長男たる息子さんがおり、その息子さんこそがこの女性にとって晩年の大きな課題であり、葛藤の種であり、また目にいれても痛くない愛する息子であったに違いないのです。
数年前、初めてセッションのご依頼を頂いた時Tさんは混乱の最中、毎晩の様に何物かに憑依されたかの様な生態を見せ、獣の様な叫び声を上げ母親に罵声を浴びせる長男に神経衰弱の様な状態に陥っていたものであり、Tさん、長男親子へヒーリングを兼ねた遠隔加持を開白し、夜間、深夜などもTさんより連絡が入れば、傾聴、カウンセリングなども行っていたものです。別に住居を所有していたTさんですが、ある時期より長男と別居し棲み分けも出来た事から安心出来るかと思いきやここでも長男に襲撃されるのではと言うトラウマに取り憑かれてしまい、
そこにプラスして二十代も半ばの大の大人が(長男)髪もぼうぼうで仕事もせず、引きこもっていて世間や近所はどう見ているのか?まるで戦前、戦中、戦後少しの間まであった精神障害者監禁の歴史でもある『私宅監置』をしている様に周囲から見られているのではないか?(地方の町ゆえ尚更に)と言う怖れが生じたりとTさんの内面も大きく揺れたものでしたが、ヒーリング、お加持を続けて行く中で、Tさんにも落ち着きが見られる様になり、長男もうってかわって穏やかになり、母親であるTさんへの攻撃的な言動も無くなっていったものです。
東京の私のサロンまで出向いて来られてグラウンディングを学ばれたり、自分の怖れに向き合う姿勢も顕著になり、息子の将来を考えている様でありながらその実、世間体や人の目を怖れ、自分が快適で安心したいが為に一生懸命息子をコントロールしようと思っていた事に気付いた事などを連絡してきてくれた事もあり、私から見てもブレが無くなっていったものです。
不思議なもので、Tさんの気付きが進むにつれて以心伝心の様にかつては母親に暴言さえ浴びせていた長男より、母親の身を案じたり心配する連絡なども入る様になり『やっと普通の親子の会話が出来る様になりました』と喜んでいたTさんでした。でも、世間一般の概念からすれば、長男の性格が穏やかになったところで就職もせず引きこもりは解消されていないではないか?母親と長男の間で本当の意味で和解など出来ていないではないのか?と言う見方も出来るものですが、諸行無常のこの娑婆で生きると言う事は何事もハッピーエンドで円満で満足行く結果など事象として用意されていないと言う事。むしろそれは執着を手放し、期待を手放し、妄想を手放し、我を手放す、言い換えるなら『赦しのレッスン』だけが、内面の果実としてあの世にさえ持ち越していけるものを感じるばかりであり、そう言う意味に於いてTさんが大きなレッスンを成し遂げたものを私は感じるものです。
子供と言うのは大きくなれば親のあらさがしをして、さも一人で大きくなった様に記憶を改竄したりで親をコキおろしたりするものです。でも、親と言うのはそれ以上に子供の美点を含め弱さや狡さや子供からのひどい仕打ちさえ飲み込んで死んで行くものを、セッションの合間などにTさんが長男、次男の生い立ちを語る時、あらためて気付かされる時がありました。
晩年はドキュメンタリー映画の制作などにも関わり、クランクイン直前での旅立ちとなってしまいました。
季節になると地元名産の白桃やデコポン、葡萄などを送ってくださったTさん、今となってはそのお心遣いが身に沁むばかりです。
南無大師遍照金剛

読者登録してね

 

 

密教僧侶ヒーラー正仙
元ヤクザ組長から密教僧侶ヒーラーになった男
真言宗・大元吉祥堂・堂主・ヒーリングルーム吉祥・主宰

かつて極道の世界に身を投じていたが、獄中にて
スピリチュアルな気付きが始まり、出所後堅気になり、
その後真言宗僧侶と成る。

あたり前に生きる事が難しい今の時代、
自らを不安や恐れと言う闇の中に囲い苦しんでいる方達に
それぞれの方が本来持つ、
あるがままの素晴らしい光や輝きに気付いて貰える様に

愛を基にしたパワフルなヒーリングやリーディング、
講演を心掛けて行きたいと思っています。

タイトルとURLをコピーしました