睡眠時に誰しもが見る『夢』と言うもの…
この私達が生きる世界や日常の体験の全てが、寝る時に見る『夢』と同じであり、周りに見る人も、目にする全てのものが、自らがどこかのレベルで招請し、キャスティングした『幻想』である事を説く有名な霊性の書があったりもします。
こうした事を言えば、人によっては、目の前にある人の苦しみや痛みから目をそらし、家族や愛する人に感じる暖かさを否定するかの様な、現実逃避の逃げ口上ではないのか？と思う方もいるかも知れません。
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肌をつねれば痛さを感じ、傷を負えば血の流れる肉体を持つ私達人間にとって、リアルな日常の全てを、『幻想』と、たった二文字で喝破されたところで、自分とは縁無きシュールな世界の話しの様で、なかなか腑に落ちるものを感じなかったりもします。
でも…これは、宗教色を伴う話しとは少し違います。
大自然の造作から、雪の結晶に至るまで、神の御業を感じさせるこの現世は、実際のところ、神の意思を体現している世界ではなく、私達人間のエゴやパースナリティが投影された、恐ろしいまでに精巧に作られたテーマパークの様な場所であり…
あの世と呼ばれる神との一体場こそが、私達本来の姿を現し、真の自分が実在する場所だと言うスピリチュアルな真実…
実際は、自らの肉体さえ幻であり、ただ神の場にある自分の実体を通して見る、この現世にも投影されている心の働きだけが、リアルだと断ずるその内容…
数年前に初めてその内容に触れた時など、梯子を外された様なショックを感じたものでした。
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またその一方で、『何でもかんでも、幻想で片付けて良いものか？』とも思ったものです。
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目を見開いて見渡す全てが、出会う人や出来事、目にする物の全て、自分の身の周りにある物や、自分の肉体や容姿に至るまでが、完璧に自分が招請し、自らに対するギフトとして招き、時には罪悪感としてシンボライズした『幻想』であると言う事…
私達が夜空に輝く美しい星に見る、果てしなき宇宙も、幻想の場ではリアルに感じられても、本当は心の中にだけ在ると言う、究極とも思えるスピリチュアルなその論理…
月に降り立った人類、現在では、学者や研究家による宇宙の膨大なデーターや記録が編纂されている私達の人間社会でもあります。
でも、私達が日頃、TVや新聞などで見る宇宙の特番や報道や記事が、何処かのレベルで、自らが招き創作している幻想だと論じたら、宇宙や神を冒涜している事になるでしょうか？
私達は、遥か離れた森の中で倒れる樹木の折れる音を聞く事は出来ません。
木が折れる時、周りに人が居ようと居まいと、裂ける様な音が発生するだろうと考えるのが普通かも知れませんが…
でも、聞く人間が居て初めて木の折れる音が鳴ると言うのが真実の様で、音が電波であり信号であり、受信するものが無ければ『音』に成り得ない事…
つまり、私達が聞く事が無ければ、木の折れる音は存在しない事を意味しています。
この木や宇宙の話しに限らず、人間は自らが思考や感情、行動を通して力を与えたものを自らのエネルギーフィールドに形あるものとして押し出すに違いありません。
やっと引き寄せの法則に近いニュアンスの話しになってきたかも知れませんが…笑
量子力学の世界などでも、『向かう意図を持つだけで、エネルギーの場が崩れ変容する』事が立証されている現在では、引き寄せ様とする人間の想念が、望む豊かさを宇宙から抽出し具現化すると言う、従来の引き寄せの法則の概念に代わり…
『本来ある圧倒的な豊かさの場』を、物質の所有や経済的繁栄に特化した意図や想念の向け方の乱用が、人間が受け取る豊かさを有限で不確実なものにしてしまっている事…
すべての引き寄せの概念がそうだとは言いません…
毎月発生する請求書や催告書など、自らに対する感謝状と思い、感謝する習慣など、とても現実的な恐れを和らげ、豊かさに繋がる有効なメソッドもそこにはあります。
しかしながら、その中には、その当人の持つ潜在的な不安や恐れ、トラウマなども、推奨する豊かさや成功へのアファメーションで、無きものに出来ると言わんばかりの内容も多かったりするものです。
こうした引き寄せ流行りの風潮が、適者生存、二元性を強める働きさえもたらしている事を指摘する声が、徐々に潮流を作り、拡まって行くものを感じる最近でもあります。
実は、豊かさを阻害するものは、自らが認めたくない、内在する不安や恐れ、嫉妬や妬みを発生させる画像（メンタルな絵）や感情のパターンに原因を置いている場合が多かったりするもので…
ただ、この場合の豊かさの定義と言うものも…
真の自分が望む豊かさなのか？過剰なエゴを伴う表層意識や、成功をしたかの様に見える他の方のスタイルに影響された豊かさなのか？と言う違いもあります。
深い自分が望む豊かさ…それは経済的な豊かさと言うよりも、ひとえに、安心や喜びを感情で味わう内的世界の充実を望んでいる場合が多い事は、リーディングのセッションなどでクライアント様のエネルギーにお見受け出来る時があります。
つづく
