チベット密教法具プルパです。
9面の忿怒の相の上に釈迦の顔が乗る、国内ではあまり見かける事の出来ない珍しいタイプのものかも知れません。
最近では、ヒーリングワークをする空間を結界する道具として、クリスタルで出来たワンドと併せてプルパを用いたりするヒーラーさんも多い様ですが、その発祥と言うものが、チベット密教以前の短剣密教にあった事はあまり知られていません。
その当時は、一つの町を滅ぼす為に、また怨敵調伏と言った様な呪術的なシャーマニズムに用いられたダークな歴史もそこにあったりします。
プルパを持っていれば鉄砲の玉もよけて通ると、今だにチベット僧の間では言われていたりもする様ですが…笑
その後において仏教の伝来と共にチベット密教に取り込まれ、仏法守護の法具にその趣を変えたところなど、このプルパばかりでなく、私達密教僧が使用する密教法具などにも、それぞれ似通う歴史があったりで、興味深いものがあったりもします。
ダライラマもカーラチャクラを修法する際などに、結界をする為、周りに円形状に大きなプルパを何本も配したりする様です。
このプルパはテン鉄と呼ばれる鉄がその材質ですが、水晶、胴、真鍮、銀、などプルパにある材質の中で、最もネガティブなエネルギーを消除する働きがあると言われています。
これは手に持つタイプと言うより、安全な空間を保つ為の結界の道具として、部屋や玄関、鬼門や裏鬼門となる場所に立てて置くタイプのものです。
しかしながら、こうした密教法具と言うもの…持ち手の意図が大切な事は言うまでもありません。
私は土地家屋の浄化、浄霊のお仕事をさせて頂く時など、プルパを用いる事も多かったりしますが、中には人に憑依した未成仏の霊を除霊する為に、プルパを人に向け、九字を切る(祈祷法の一つ)などをされる方もいる様で…
確かに、それで憑依する霊が外れるかも知れませんが、こうした行為は、相手のオーラを傷付ける場合もある上に、外したつもりの霊が行者が寝静まった頃を見計らい、襲いかかるケースもある事は、肉体を持った人間が、殴られれば殴り返す道理と全く同じ事でもあります。
力を過信した行者が晩年こうした事から身体を痛めたり、難病を発症したり、心臓発作で亡くなったりする事例などあまり知られていない事でもあります。
こうした事もあってか…私は、同じヒーラーさんなどから、除霊や浄霊のワークもしたい旨の相談を受ける時など『霊とつくものは触らない方が良いのでは?あくまでそうしたものもエネルギーとして見極めて、スピリチュアルなワークとして対応されたらいかがですか?』などとお答えさせて頂く時があったりもします。
少しばかりおどろおどろしい話しになってしまいましたが(笑)私なども、過去世ではチベット僧や短剣密教のシャーマンだった事など、他の透視のワークをする方から何度も指摘された事がありますが…
過去世で自分がしていた事や、手元に置いていた物など…
何処かの部分で今世でも反映させるのも私達人間の様です。
合掌