少し前の出張での場面。
願主様のお宅へ行くと、訝し気な顔をした本来部外者であるはずの親戚の方がいた。『加持祈祷、ヒーリング、そんなもの信じるか💢俺にも立ち会わせろ!』とばかりに強引に押しかけて来た親戚の男の事を詫びる様に願主の女性が事前に私に連絡してきたものです。
願主のお宅に到着し応接間のソファーでお茶を頂いてると、願主の女性の叔父を名乗るその男が対面にドカッと座り開口一番『真言宗のお坊さんだか僧侶さんだか知らねえが、こいつら前にも新興宗教の被害に遭いそうになった事あるもんで心配ですっとんで来たんだけど、元ヤクザとか聞いたけど、まさか僧侶の資格とか持ってるんでしょうね?聞くけど本山どこなんですか?お経とか真言とか、日本では通用するかも知れないけど、外国では日本語の仏教なんか意味不明で効くわけないよね。それにキリスト教がほとんどなんだから』と妙なイチャモン(笑)をつけてきた。
これに対し、私が所属する宗派本山、師僧寺を告げた上で『あなた面白い事言いますね。勘違いされている様だけど、別にお経や御真言は日本語で唱えているものではありませんよ、よく勉強されたらいい。外国で仏教が意味不明なのでは無く、貴方の中でただ意味不明なだけな話しではありませんか?』と返したもので、本当はその後に『この唐変木野郎が!』と続けたいところを願主の手前もあり、飲み込んだものです(笑)すると目を見て話す私の毒に当てられたのか(笑)シュンと大人しくなったこの男性、その後で家祓いから空間の浄化、ご家族への加持祈祷にも同席していたもので、
最後に願主夫婦、母である女性にヒーリングなどして差し上げたところ、この叔父を名乗る男性もヒーリングを受けたいけど、先ほどの嫌味な態度の後なので、言い出しづらい💦と顔に書いてあった事から(笑)椅子を指差し『どうぞ』と声をかけると『あっ、いいんですか、それじゃ宜しくお願いします』と神妙な面持ちで座ったものです。
ヒーリング開始と同時に身体がヒーリング特有の動きを見せ始め、終了し声をかけると目を見開き『何だこれは💦不思議だ不思議だ』と連呼し始めたもので、今度はベッドを用いてのヒーリングを母親、願主の女性、夫である男性、最後にこの男性に施したものでしたが、深くヒーリングが作用した様で、いびきをかいて昏睡状態の様になり、『終わりました』と軽く肩に手を於いて声をかけるものの、目を覚まさず、少し強く揺さぶると『ああ、ううっ…』と声を出して目を覚ましたものです。
『ヒーリングはどうでしたか?』とこの男性に聞くと『💦センセ、何か色んな色の光が出てきて、身体の悪いところとか骨折したところに電気流されている感じでした。あと若い頃、別れた人が出てきてビックリしました』などと話していたもので、先ほどとは打って変わってセンセなどと、この男性の中で私が格上げされたものがあるのがおかしかったものでしたが、ヒーリング用のベッドを車に積み終えて、願主他ご家族に挨拶を済ませ辞したものです。
その後で願主である女性から連絡を頂いたものでしたが、それによると私が帰ると叔父である男性が『おいっ、あのセンセ、俺の太もも揉んでいただろ?』と言い出したそうで、それに対して願主他家族全員に『何を言ってるの、指一本触れずにヒーリングしていたの自分も見ていたじゃない』と反論されるところとなり、『そうか、不思議だな、明らかにグイグイ揉まれる感覚があったんだけどな』と、余韻を噛み締めているのか、自分に言い聞かせているのか『まあいい、まあいい』とつぶやきながら帰って行ったとの事で、願主の女性の『まあいい、まあいいって、まったく何がいいのかわけが分かりません』の言葉に思わず吹いてしまったものでしたが、その後、叔父が何だか気持悪いくらい優しくなりましたと話す願主である女性の言葉に、ほっと、この家族の優しさや温かみを感じる愚僧でした。
合掌
密教僧侶ヒーラー正仙
元ヤクザ組長から密教僧侶ヒーラーになった男
真言宗・大元吉祥堂・堂主・ヒーリングルーム吉祥・主宰
かつて極道の世界に身を投じていたが、獄中にて
スピリチュアルな気付きが始まり、出所後堅気になり、
その後真言宗僧侶と成る。
あたり前に生きる事が難しい今の時代、
自らを不安や恐れと言う闇の中に囲い苦しんでいる方達に
それぞれの方が本来持つ、
あるがままの素晴らしい光や輝きに気付いて貰える様に
愛を基にしたパワフルなヒーリングやリーディング、
講演を心掛けて行きたいと思っています。