七月の滝行を終えて・参加者の声

今月28日は不動明王のご縁日、今年に入って二度目となる滝行開催となりました。

関東も梅雨明け宣言したものの、連日の雷やゲリラ豪雨、晴れ間が出れば35度を超える記録的な猛暑の毎日ですが、この日は天気も荒れる事無く滝行日和に恵まれました。

私達が到着した際など、滝行衣を着た男女二人が先に入滝されていた事から、少し時間を置いてより滝に上がらせて頂きましたが、SNSなどで私の事を知っていたのか、先に滝行をされていた方より丁寧なご挨拶を受けたものです。

初参加の方などもいて、強い直瀑に何度となく挑むかの様な女性の姿が目立った今回の滝行でしたが、安全設備の整った施設などでの体験では無く、滝行は剥き出しの自然をロケーションとしたいにしえの時代より連綿と培われてきた修行法でもあり『水遊びで楽しそう♪』と浮かれた足取りで入滝し、いきなり滝壺から吹く風に足を取られて前のめりに倒れられても困るので(笑)参加される皆様にはそれなりに今時の言い方で言うならドレスコードを踏んで頂くものてす。

神社前に集まる前に皆さんの足元に軍荼利明王の真言と共に塩を打ち、塗香で身体を清める観想をして頂き、神社前にて表白をお唱えさせて頂き、副導師の関口道薫さんと共に心経(般若心経)不動明王他、諸尊、諸仏の御真言を唱え、神社の鎮守にもご挨拶をし参加者の健康と無事の成満をお祈りさせて頂くものです。

その後で、身体中の毛穴をギュッと締めるが如く(笑)一印での護身法をお授けし、エネルギーの鎧を纏って頂き、入滝する上での諸注意などをした後は冷水に浸かり腓返りや足が攣ったりと言う事が無き様、準備体操などを入念に行った後、道薫さんの吹く法螺を合図に進列、印金の音と共にお滝場へと入堂するもので、お滝場を道場と見なし、あらためて鎮守の青龍権現、緋龍権現にもご挨拶をし、四方結界、諸仏、諸天にも意念の上でご挨拶を済ませた後で、九字を切るものですが、一般に他のお滝場などですと、参加される皆さんに入滝する際にエイヤーと九字を切る様指導される行者さんも多いに違いありませんが、慣れない九字をおっかなびっくり切ったところでかえって障りが出る場合もあり、私が導師を勤めるお滝場では私が参加される皆様の分まで一身に行うものです。

そして皆様に足や肩、頭の順に一応の作法に則って、お滝場の水をかけて行くもので、滝の冷水に身体を慣らす意味もありますが、この時点で皆様の意識も切り替わり滝行モードに入るもので、お不動様の真言なとを唱えながら、場の浄化、参加される皆様のエネルギーの安定などを心掛け『エイッ、エイッ』と、滝に打たれる者も見守る者も感応道交するかの様に掛け声が交錯していきます。銅鑼を打ち鳴らし、また道薫さんの打つ拍子木や声明が、雅いた風情さえ醸し出しているもので、ここが他のお滝場とは違うところかも知れません。

参加された皆様が滝を存分に堪能されたところで、お滝場の結界を解き、再び、諸仏、諸尊、鎮守へのご挨拶を四方に向けて行い、最後に皆様にも滝の奔流に向かって深々と合掌して頂き、退堂した後は身体を拭き着替えを済ませ、再び神社前に集まり、無事に終える事が出来た事への感謝と、皆様にお授けした護身法をそれぞれ自身で解いて頂き、リアルな肉体次元に還って来てもらうものですが、滝行効果で内蔵の働きも活発となり、お滝場を後に日帰り温泉♨へ向かう頃にはお腹が空いている方がほとんどかも知れません(笑)

宿世の不思議なご縁を感じさせる滝行、今この時、この瞬間にフォーカスするマインドフルネスの働きや心身の軽微な不調、心の垢さえ洗い流す禊、エネルギークリアリングの働きさえあるもので、終了した後の癒やされた皆さんの湯上がり顔(笑)を見るのが楽しみな愚僧であり、今後も導師を相勤めさせて頂きたいと思っております。