☆【書籍紹介】がん治療に殺された人 放置して生きのびた人

よく「抗ガン剤だって人によっては効く場合があるし、それも自由意思に任せられるべきではないでしょうか?」との意見に出くわす時があります。

確かに治療法もその方が選ぶものであり選択肢に関する自由意思は尊重されなければなりません。ましてや医師でもない私が抗ガン剤の害悪を口角泡を飛ばし熱烈に語るあまり「元極道の密教僧、ガン治療の意見の相違から脅迫容疑で逮捕!」なんて事になっても困るのではありますが。。。

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冗談はさておき(笑)

でも、治療の選択肢に自由な概念を表面する人でさえも「何だかんだ言っても、病気になったらお医者様の言う事を聞くより他ないんだからさ…」と言うニュアンスが言葉の端々に現れるものです。

(病院の治療を否定するものではありません)

子供時分からの『医者は正しい』と言う『すりこみ』は、万事が受け身でなすがままの洗脳を深く形成して行くもので、身内ががんを発症した場合など、抗ガン剤の副作用や毒性についての風評が気になっても「抗ガン剤治療を止めろ」と言えば、代わるなにものかを提示しなければならず…

またそれを言ったはいいが、ガンが進行し亡くなった場合など「それみたことか!お前が抗ガン剤治療を止めろといったばかりに〇〇は死んじまったじゃねえか!」と身内や親族間から吊し上げを喰らう事を考えると恐ろしくなり、四の五の言わず口をつぐんで治療のエキスパートの医師に任せるより他ないと…医者に恭順なフリをして他の治療法や可能性について考える事をやめてしまい思考をフリーズさせてしまうのも、ガン患者を取り巻く人間の内面にありがちな事と言えるのかも知れません。

こうしたケースに於いて、結局、抗ガン剤で髪は抜け落ち声はガラガラのダミ声に変質し、やせ衰え、嘔吐を繰り返し、『必要があるのか?』と思われるほどの度重なる手術に生命力を削がれていくその姿は枯れ木に杭を打たれているかの様な残酷な姿に映るばかりで、手術の度にもっともらしい説明をする医師に殴りかかりたい衝動にさえ駆られ、でもそれは早い時期に抗ガン剤治療を止めさせて他の治療を模索し提示出来なかった自分自身への怒りだったと…

その方が亡くなった後もしばらくは自己嫌悪と後悔に苛まれた事を赤裸々に話してくださった方もいたものです。

受ける治療法は確かに当人の自由意思を元にした選択肢は尊重されるべきです。でも、長い間の洗脳とすりこみから派生するそれではブレたものと言わざるを得ません。

『町のお医者さんだから』と…

信頼するのは結構ですが、病院も医師も営利化した組織のコマである事に於いては医師は仁術そっちのけの宮仕えの身である事に変わりなく、ガン患者はドル箱であり(私は極道当時、某病院の理事長から度々これを聞かされた)抗ガン剤と切除手術を診療セットとして逃がしたくない病院側の実情と言うものもそこに影響を及ぼしている様です。

勿論、医師の手当てや治療には適切で正しいものがあるのは言うまでもありませんが、かと言って『完璧ではない』とよく理解して利用する見識も患者側にも必要であり、様々な情報が発信され瞬時に伝播される今の時代、情報の取捨選択は必要なもののそれは可能な事でもあるはずです。

今回ご紹介する『がん治療に殺された人 放置して生きのびた人』は最近つとに多くなってきた医師サイドからの告発本の一つと言えますが、単に医療の闇をえぐるだけでなく、ガンの渦中にある人に朗報、目からウロコの内容なども盛りだくさんの内容です。

ガンと診断されて「どうしたものか…」と強い不安の最中にある人や、身内や親族にガンにかかった人がいて病院との関わりや治療法にモヤモヤを感じている人などにもぜひ読んで頂きたい本です。

この本が『ガンは切らなきゃ消えない』と言うしっかり染み込んだ縛りを自分自身で解消する機縁になりましたら幸いです。                             

合掌 

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