下記の引用文は、イエスキリストのメッセージをヘレン・ジャックマンと言う女性が口述筆記した霊性の書として名高い「奇跡のコース」ワークブックの内容からですが、この奇跡のコースの教えと言うものは、果てしなき宇宙から陰と陽、アルファでありオメガと言った、ニューエイジや現代のスピリチュアリズムが好む二元性の世界をばっさりと、エゴが見せる「幻想」と斬り捨てるかの様な内容で、身体はこの地上に生きている様ではあっても、肉体でさえイメージに過ぎず、他者は存在せず、幻想を腑眼し、その恐れを源にした全システムから脱出し、自学自習で悟りに至るカリキュラムが構成されています。
(それは仙人の様な世捨て人になる事ではなく(笑)リアルに見える実生活を楽しみながら)
この本を読んでいると、キリストばかりでなく、釈迦が語りかけている言葉の様にも思えて不思議なものがあります。
とても短い文章などで言い表せる本ではないのですが、私達人間には、この現世に生まれて来るときに、神から分離し、切り離されたと言う手付かずの恐れが、あらゆる恐れや狂気に形を変えている事を指摘し、そこからの脱出を説くこの本は、今では私の中で獄中でスピリチュアルな世界への初めての大きな気付きとなった「神との対話」を大きく超えるものとなりました。
これも私自身のエネルギーシフトと軌を一にしているものがあるのかも知れません。
人間、真実とは時に受け入れ難いものだったりしますが…
そう言う意味では、お手軽な覚醒や悟りがもてはやされる現代スピリチュアルの傾向にあって、この「奇跡のコース」は万人受けする内容ではない様にさえ思えます。
でも、下記に引用した内容一つだけでも、人間世界の闇の実相の一端と、そこからの脱却を示している事に於いて明快なものがあります。
以下、ヘレン・ジャックマン著「奇跡のコース」ワークブックより引用です。
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☆私が見ているのは復讐の一つの形です。
①今日の考えは、攻撃の思いをマインドの中に保持している人が、この世界をどのように見ているかを正確に描写しています。
自分の怒りをこの世界に投影している人は、復讐がまさに自分に襲いかかってくると見ています。こうして彼自身の攻撃は自己防御であるとして知覚されます。
この悪循環は、彼が見方を変える気持ちになるまでますます悪化していきます。彼が気持ちを変えなければ、攻撃の思いと反撃の思いが彼および彼の全世界を満たすことになります。とすれば、マインドの安らぎが彼にとって可能であるはずがありません。
②あなたが脱出したいのは、この野蛮な空想からです。それが実在していないとすれば、それは喜ばしいニュースではないでしょうか。脱出できると分かったならば、それは幸せな発見ではないでしょうか。あなたはあなたが破壊したいと思うものを作りました。
あなたが憎み、攻撃したいと思い、殺したいと思うもののすべてをあなたが作りました。あなたが恐れているものはすべて存在していないのです。
③今日は、少なくとも、周囲の世界を五回見回しますが、一回につき少なくとも一分間は費やしてください。あなたの目を一つの物体から別の物体へ、一人の体から別の体へとゆっくり移動させながら、次の言葉を自分自身に向かって言ってください。
私はやがて壊れるものだけを見ています。
私は永続するものは何も見ていません。
私が見ているものは実在していません。
私が見ているのは復讐の一つの形です。
練習が一回終わったところで、自分自身に次の質問をします。
これが本当に見たい世界だろうか。
その答えが明らかであることは確実です。
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合掌