手と手をあわせ合掌する少女の姿…
自分の子供には、素直におだやかに育って欲しいと思うのが、子を持つ親の誰しにもある心情に違いありません。
でも、ウチの子に限っては、例え日頃から夫婦仲が悪く冷えきった姿を見せていても大丈夫だと、あなたは思っていないでしょうか?
鳥獣でさえも親の姿を習いとするものです。
大人は姑や舅、妻や夫に対する愚痴を、どこかしらで発散出来るシステムを作りあげていたりもします。
でも子供は…?
見て聞いて肌で感じる父や母の不仲やいさかいを、一身に、その小さき身体に刻みつけるばかりではないのでしょうか?
夫婦の仲が良い時も悪い時も、あますところなく見て知っているのが子供です。
あなたが子供の頃にもその覚えがある様に…。
それでいて私達大人は、ある日自分の子供がイジメに遭ったり、逆にイジメに加担していた事などを学校から知らされると…
『何故ウチの子が…!?』と狼狽し、ままならぬ子供を責め立てたい衝動さえ、そこに感じるのではないでしょうか?
((o(*≧д≦)o))
イジメと同じ鋳型を持つものを散々、夫婦共演で子供の前で演じて見せておきながら、自分の子供だけは影響を受ける事がなく大丈夫だと、何故思えるのでしょうか?
その傲慢さと言うもの…
子はその可愛さゆえ、親の不仲さえ解消してしまう鎹(かすがい)とも昔から言われてますが、決して親のエゴを解消する為の道具ではありません。
親の全てを映し出す鏡と思った方がよさそうです。
でも、感情の動物でもある人間、時には夫婦で激しい口論や喧嘩になる時もあるもの…
でも、そんな時でも子供の目の前で相手を傷付けぬ様に言葉を選び、妻や夫の言い分も尊重し、サポートしあう様な話し合いの姿勢を見せるべきではないでしょうか。
これは子供が将来人と向きあう上でのキャパシティに組み込まれ、情操教育にさえなる実習の意味を持っていると同時に、夫婦円満の秘訣でもあります。
夫婦ともなると、お互いの全てを知った気になって、いつの間にか手でする事も足でする様になり、相手を尊重する優しさや思いやりも何処へやら…
自分の欲求を通すのか?通さないのか?と言う事に、伴侶との仲の尺度を置き換えているのも私達人間なのです。
どうしても、夫婦で仁義なきバトルを繰り広げたいなら、せめて、子供を自分の部屋に返した上で罵り合うのが良いのかも知れません(笑)
そうする事によって、感情のままに行う醜い罵り合いは、人に聞かせるべきものではない事を、子供は自分の親の姿から知る事が出来ます。
それでも子供は聞き耳を立てて、夫婦喧嘩の顛末を全て聞いているものです。
手を合わせる子供の姿…
あなたは知っていましたか?
子供が祈る時『お父さんとお母さんがいつも仲良しでいる様に…。』と、ピュアでシンプルな内容がその殆どだと言う事を…
神社仏閣のご利益にはうるさい事を自慢するかの様な私達大人ですが、子供こそが、時に自らを映し出す御神鏡そのものである事、忘れたくないものです。
合掌