えっ！弓を引く手元が狂っているって！？
実はそうなのゴメンナサイ…
本当は若い人間達のハートを射止めて、魂の契約通りに結び付けるのが私のお役目なんだけど…
最近どういう訳か、放つ矢がカーブを描いて、パートナーに先に旅立たれてしまった『お一人さま』にばかりヒットしてしまい、予定外のカップルを続々と誕生させてしまっている様で
フフフ…おかげで大天使様からは『人間界のデリバリーに乱れが生じてるじゃないか！この馬鹿者め！』なんてお目玉を喰らっちゃったりもするのだけど…笑
頭の固い方がいるのはどの世界も一緒…笑
でもね、教えてあげたい…先に旅立ったあなたの愛する人は、肉体を持っていた当時のあらゆる制限や制約から離れているから、地上に残ったあなたの幸せだけを望んでいると言う事を…
故人との思い出を大切にし、今でも愛おしく思っているあなたの想いは、あますところなく亡くなった愛する方へ伝わっています。
でも、同時にあなたが人生に枯れて行く様な寂しさを感じている事も…
故人に義理立てする気持ちや、そこに子供がいたり周囲の目があったりで、中々新たな出会いに心を開けぬものがあっても、あなたの内なる神は、感情と言うツールを通して正直なところをあなたに伝えて来ているものです。
これはお互いにいてもさっぱり幸せを感じない、消耗や疲労ばかりをもたらす牢獄と化した夫婦関係にも言える事かも知れません…。
勿論、すべてがこのケースではないのだけれど…あなたが新たな出会いに踏み出す事の出来ぬ不安や恐れ、制限や罪悪感を感じている様な時、『愛とは限りあるもの』とばかりに、あなたのマインドが仕掛ける巧妙なエゴの罠である場合が多いと言う事も忘れないで欲しいと思います。
肉体を離れた方をサポートするのも私達天使の仕事…身体を離れる少し前の方の病室の隅に佇み見ている時などがあったりするけど…
連日見舞いに訪れる家族や親衛隊の方が病室を去った後で、天井を見つめる当人の想いを覗く時、そこに見えるは、一にも二にも今世で出会い別れた人達の姿が走馬灯の様に巡るばかり…
そこには、肉体が健康でエネルギッシュだった時には、限りない価値や栄光を感じていた仕事や事業の成功、財産や物質の所有なども、人との出会いや別れを彩る風景の断片としては浮かんできても、それ以上の意味を為さなくなっているものが見てとれます。
家族や子供、友人との邂逅、ついぞ配偶者には話す事の無かった恋人の姿など、せきを切った様にあふれ出る想いの中、不和のまま別れた友人との関係の修復を今さらながらに望み悔いる気持が強く出るのもこんな時…
そして連れ合いに先立たれた後で訪れた出会いに何故、素直に心を開けなかったのかと悔いる方の多い事…
皮肉なもので、死を目の前にした時こそ、求めていた人生の姿や形がわかるのも人間と言う生き物なのかも知れません。
自分の深い声のままに生きるも人生なら、人の良心や世間の良識に委ねて生きるのも人生…
何を選ぼうとも、過ぎ行く時間は一緒の人間の生涯…
でも、肉体を離れる手前に来ると、『人の思惑に生きている内は、所詮、自分の人生は人のものでしかなかった…』と言う事に気付かせてくれるのかも知れません。
こんなところにも今を生きる指針があるのではないでしょうか？
合掌
