私が僧侶に成ろうと初めて師僧の門を叩いた時、私が長い間極道の世界に居た事を思ってか…
師僧は私に『長い間、修羅の行ご苦労様でした。』と声をかけてくれたものです。
得度式を終えた後、約半年間に及ぶ加行の後、伝法灌頂を終えて帰ってきた私に『どうかこれからは強さに過ぎる事なく、観音の心を大切に歩いて行って下さい。』と諭してくれた師僧でもありました。
如来に成る事を拒み、衆生済度の為にその人に応じて姿さえ変える観音の心…
それは宗教さえも超えてあまねく世界に広がる慈悲の姿そのものでもあります。
念彼観音力