女帝・小池百合子を読んで

話題になったこの本、綿密な調査や取材を元にした迫真の内容ではあると思いますが、果たして小池都知事にとって痛撃の暴露本かと言えばそうでもなく、本の帯からして『救世主か?怪物か?』と決して小物扱いではないタイトルは自己顕示欲の強い小池さんの虚栄心をくすぐるものであり、かえってご本人とすれば宣伝媒体として好材料としての認識しか為されなかったのではないかとさえ思えたものです。
ほぼ間違いなく小池百合子本人も目は通したと思われるこの本ですが、幼少期に於ける両親との関係、エジプトへの留学、帰国後キャスター時代を経て(『ルックルックこんにちは』が懐かしい 笑)政界への転身、細川護煕、小沢一郎、小泉純一郎など本流を見極める様にその時々の政界の『旬』に近付き利用価値が無くなると見るや手のひらを返す様に批判に転じ反目するパターンなども露に描かれており、舛添要一との男女の関係にも触れるなど、その他にも築地市場の豊洲移転の問題、石綿(アスベスト)訴訟の問題、今も続くコロナへの対応など小池百合子が残した無責任で未消化な顛末が事細かにリポートされており、著者の執念を感じさせるものもあるのですが、小池百合子がカイロ大学留学時にエジプトで同居していたと言う女性への取材などもされており、それは何度も取り沙汰されている小池都知事の学歴詐称疑惑を裏付ける内容ですが、それでも読み手からすれば『アタシを置いて何処へ行ってしまったの?』とばかりに手の届かぬところに行ってしまった小池百合子に対する寂しさとも悔しさとも嫉妬ともつかぬこの女性の想いも感じられ、今一つインパクトに欠けるものを感じざるを得ませんでした。
もし、私が小池百合子だとしてこの本を読んだなら政治生命を脅かす火種になる可能性があるのはやはり繰り返し出てくる『学歴詐称疑惑』その一点であり、現に今年、この本が出版された頃を見計らう様にカイロ大学の卒業証明書を片手にお馴染みの華麗なイントネーションで(笑)詭弁を弄していたもので、他の内容は魑魅魍魎を生き抜いてきた海千山千の女狐にとっては目クソが鼻クソを笑うが如きザックリと有名税で切り捨てられる内容であり、揺らぐどころかかえってこの本さえも追い風にしてしまう厚顔ゆえの強さと言うものが小池都知事にはある様です。
多くの人はこの本を読み、小池百合子と言う女性の破格の自己顕示欲や権勢欲、狡猾さや駆け引き上手、無責任な姿勢や冷淡さなど様々な感想を持つに違いありませんが、その一方で小池百合子に見るエゴや不義理は人間生きて行く上で誰しも大なり小なり人間関係の起承転結で経験して行く葛藤や未消化の部分でもあり、それを確信犯の様に『寄らば大樹の陰』言葉そのままの身の保身、また細川護煕や小沢一郎に取り入り多少の媚びと共にネクタイをキュキュッと締めてその気にさせて『賞味期限』が切れたと見るやさっさと乗り換える機転と計算高さなど、その昔、私が極道当時など女傑と言われた女性がよく私に語っていた『やらずぶったくりの論法』を彷彿させるものがあり、小池百合子に篭絡され鼻の下を長くするだらしない政治の世界の領袖たちの姿も浮き彫りに映し出されている本でもありました。
そう言う意味に於いてもこの本を読んで暴露本としてよりも、サバイバルな今の時代をしたたかに生き抜く指南書の様に裏腹に感じる方(特に女性)も多かったのではないでしょうか。
マスメディアを駆使しプロパガンダからサブリミナル効果までを熟知している事に於いて先日退陣を表明した安倍首相よりも格段に上なものを感じる小池都知事、これから一筋縄で行かぬその本性が、益々露になるものをこの本を読み終えて感じた愚僧であります。
                   
                  合掌       

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密教僧侶ヒーラー正仙
元ヤクザ組長から密教僧侶ヒーラーになった男
真言宗・大元吉祥堂・堂主・ヒーリングルーム吉祥・主宰

かつて極道の世界に身を投じていたが、獄中にて
スピリチュアルな気付きが始まり、出所後堅気になり、
その後真言宗僧侶と成る。

あたり前に生きる事が難しい今の時代、
自らを不安や恐れと言う闇の中に囲い苦しんでいる方達に
それぞれの方が本来持つ、
あるがままの素晴らしい光や輝きに気付いて貰える様に

愛を基にしたパワフルなヒーリングやリーディング、
講演を心掛けて行きたいと思っています。

 

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