★さらばダキニ!縁なき神と言うものもある…ヒーリング私記

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※東京赤坂にある豊川稲荷東京別院です。

神社仏閣を愛する方の中には意外や…「私はお稲荷様の鳥居だけはなんだかくぐれなくってね~」 と言うご感想をお持ちの方が多かったりします。

私は子供の頃など、朱色の鳥居も鮮やかな稲荷神を祀る神社の側を通る時など、狛犬の代りに社の前に立つ狐の姿が不気味に感じ、うかつに手など合わせたら狐に憑かれてしまうのではと…足早に通り過ぎた思いでがあります(笑)

そんな私も今では真言僧ですが、得度間もない頃など、明治以前の神仏習合の形態などを学ぶ機会もあり、京都の東寺建造の際に稲荷山の木材を使用した事で、真言宗の開祖、弘法大師空海が稲荷神と直接交渉し、東寺の守護神に招請したと言い伝えのある事や…インドの鬼神ダーキ二ーを、空海が灌頂し、善神たらしめ、仏教上の稲荷神として、茶吉尼天(だきにてん)の信仰を全国に拡げて行った歴史などを知るに至ったのでした。

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※茶吉尼天(だきにてん)

この絵の様に日本では、白狐に跨がる女神の姿が茶吉尼天として描かれたものが殆どで、寺院の鎮守稲荷として古くから祀られているのはこの茶吉尼天(ダキニ)が多かったりします。茶吉尼天信仰が中国からもたらされたのは平安時代初期などとも言われていますが、発祥元のインドでは、ダーキニーが眷属としているのはジャッカル(射干・しゃかん)であり、日本には生息していない動物である事からこれを狐とし、やはり狐を眷属として庶民の間で信仰されていた稲荷神と習合させた歴史もそこにはある様です。

道に外れた人間を外道などとも言ったりしますが、密教でも異端邪法を外法(げほう)と呼んだりするもので、このダキニを修法する茶吉尼天法などもよく知られるところであり、茶吉尼天は人間の死を六ヶ月前に予知し、その肝や肉を喰らうとして恐れられた強烈な尊格なだけに、かえって、強力な呪力を持つ禁断の秘法と、いにしえの時代には考えられたのかも知れません。

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※豊川稲荷奥の院です。周りとは明らかに違う冷氣、御神氣を感じる場所でした。茶吉尼天にご縁のある方ならきっと感得出来るものがある場所です。

この日も都内某所へ出張の折、初めて赤坂にある豊川稲荷別院を訪れたのでした。
鳥居から境内の中に入って行くと、ちょうど勤行の時間だったのか、僧侶による綺麗な読経の声が響いていたものです。

豊川稲荷を神社と思っている方も案外多いのではないでしょうか?
豊川稲荷は円福山・豊川閣・妙厳寺(えんぷくざん・とよかわかく ・みょうごんじ)の寺名を持つ愛知県豊川市にある曹洞宗の御寺で、赤坂にある豊川稲荷はその別院なのです。

初めて訪れた豊川稲荷でしたが、やはり長い間庶民に親しまれてきた歴史を感じさせる反面、福徳と並び「急要事成就」と、茶吉尼天が他の神仏にはない功徳をもたらすと言われている事から、やはりお金に関わる祈りを捧げる方の多い場所である様に私には思えたものです。

地獄の沙汰も金次第とは、私が極道の世界にいた時に垣間見てきた事でもありましたが…
寺社仏閣に手を合わせ祈る人の心中と言うものも、その時々の苦しみや悲しみから逃れたいばかりに、祈りの言葉の教科書に見られる様に神仏の御心に叶った清い言葉ばかりで綴れない時があるのも人情であります。

時には明日の手形の決済と言う様な会社の存亡を賭けた金銭のやりくりの最中、また、家族が路頭に迷う様な借金返済の一念で手を合わせる方等、路頭に迷い明日が見えぬ様な気持ちの中、それこそすがり付く様な想いで訪れ手を合わせた方達の想念が滞留しているものを感じ、本尊である茶吉尼天の眷属(このお寺にご縁のある未成仏の霊なども)が、こうした人の祈りを通した想念に感応し、良くも悪くも何らかの影響を及ぼすパターンも多いのではないかとお見受けした私でもありました。

※あくまでエネルギーワーカーとして感じた私個人の見解であり、豊川稲荷を中傷するものではありません。

神仏への祈りなど、霊的な理(ことわり)に於いて『契約』と言う因果が発生しやすい事を多くの人が知りません。
稲荷やダキニは、商売繁盛などの祈願によく働いてくれる神と評価する方がいる一方で…お願いをして叶ったはいいが、その後、信仰を捨て感謝を忘れると祟りや障礙に遭いやすい事や、成功し豊かになったのはいいが、家庭不和やその他の状況から安心を得る事が出来ず、心を蝕まれる状況が続く場合がある事など、祈りの対価として賞罰激しい特性を発揮する神である事を話す方なども多いものです。

でも、私達の祈りの在り様にこそ注意をしなければならないのではないでしょうか?

例えば出世やお金、はたまた恋愛成就(不倫も含めて)などの現世利益の祈りだったとした場合、そこに…

「この願いが叶うならこの先はどうなっても…」

「今この人と結ばれるなら先の幸せなどいらない…」

「今この出世を勝ち取れるなら人並みの幸せや家庭などいらない…」

と、まさかこんな事を神仏の御前で祈る馬鹿はいやしないだろうと思う方もいるかも知れませんが、私達は日頃の生活の中で何かを得たり勝ち取る為には犠牲や対価を差し出すものと強い刷り込みを受けており、たとえ上の様な言葉を祈りの言葉として発する事がなくとも、フィーリングとして意図するものがあれば、寺社仏閣は見えざるものへのチャネルの窓口でもあり、本尊とする稲荷神や茶吉尼天に祈りの届く前に、境内にたむろする眷属を気取る未成仏の霊などにキャッチされるところとなり、オーラにへばりつく様に憑かれてしまい、こうした存在を気付かず背負って家に帰り、気味の悪い毎日を送る事にさえなりかねないのです。

自分の心の在り様が自
分の世界を創造している事に於いて、この世での最大の護身術とは、内なる神の声に自らを同調させる事だと私は思っています。そう言う意味でも、欲得に満ちた願いや祈り、どこかしら自らの浅ましさを知りながらも内なる神の声を蹴飛ばす様な焼け石に水をかけるが如き願いは、神社仏閣の祈りの場から宇宙へ投影され、自らのリアルにフィードバックしてくる事に於いて何ら不思議は無く、祟りと思える様な気味の悪い事も、不測の事態も、稲荷神やダキニのせいにばかり出来るものではないはずです。

こうした個性の強いヒーリングの鋳型を持つ神と言うのは、むしろ私達の祈りの在り様や内在する恐れに対しての砥石としての役割を果たしてくれているのではないかと思える時があったりもするものです。

私は電話でセッションのお申し込みを受ける時がありますが、話している内に私の脳裏に狐の姿が浮かぶ時があり、そんな時ご本人の口から「ある神社に行ってからキツネに憑かれたのでは…」と言葉が続く時があるもので、霊障などの障りをもたらすのは野狐(やこ)と呼ばれる低次の狐の精霊の様で、稲荷神やダキニ自体が悪さをするのではない様です。まして稲荷明神は動物霊ではないし、ダキニは狐精とは言われても、密教教理では畜道中の仏天であり、未発心の人天よりは遥かに上位に置かれる存在であり、興味深いものがあります。

しかしながら、先の様に低次の狐の精の影響を受けている方などからセッションの申し込みを受けた場合など、そのほとんどが直前でキャンセルになったりするもので、不思議なものがあります。
これは狐ばかりでなく、未成仏の霊に憑依コントロールされている方にも言える事で、取り憑いている人間から自分の影響を解消されてしまう様なヒーリングの場にいかせまいとする傾向もある様で、霊的な縛り、制限を受けている状況をご本人が自覚している場合など、こうしたケースでは多かったりします。

また、私自身、稲荷神を崇める方とのご縁も薄く、今までもご縁が出来ても自然な形で疎遠になったりで、稲荷の神々と合わない私の持つエネルギーやアーキタイプと言うものがそこには影響を及ぼしているのかも知れません。
やはり多いのはお不動さま(不動明王)繋がりを感じさせる人のご縁だったりもしますが、ただ私も中立な立場からスピリチュアルなヒーリングやリーディングをするヒーラーでもある事から、特定の神仏への嗜好性などは自分の中で浄化するのが常となっています。

例外として稲荷行者の友人もいますが、この方は不動明王も大事に拝んでいる方で、やはりお不動さまのご縁を感じさせる方でもあります。
この方にヒーリングをして差し上げた時の事…

ヒーリングは簡単に言うとお客様のエネルギーのお掃除をした上で、ヒーリングの氣を流して行くワークですが、リーディングの様にオーラやチャクラを透視モードで見る事に特化して行く事はありません。

でも程度の違いこそあるものの、変成意識に入ってヒーリングして行く事から、相手のエネルギーの状態などが情報としてもたらされる時があるものです。
この女性の後ろに立ちヒーリングに入ろうとすると、白い綺麗な女性神と思える姿が見えたもので、髪の結い方などに特徴がある事から、セッションルームにあるボードに書いて聞いたところ、ダキニである事をご本人も自覚していた様で、他の霊能者の方などからも全く同様の事を言われたと話してくださったものです。

この方の真摯な行への取り組みが稲荷の神との強い絆を生んでいるのか?とても印象に残るヒーリングセッションとなりました。

豊川稲荷から帰ってきてグラウンディングから瞑想に入ると、狐と人間(蛇も?)を一緒にした様な人獣とも言える姿が現れたもので、それはダキニの眷属だったのかも知れません。
でもそうしたイメージに対しては常の如く、自分のエネルギースペースから速やかに退散して頂いた愚僧であります。

合掌

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