良く保つや否や…ある方の得度式にて

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潮音山太江寺

タイトルの『良く保つや否や・よくたもつやいなや』とは、得度式の際に、壇上に座る戒師より、出家者が、仏道に帰依し生きる覚悟を問われる言葉であります。

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※早朝の伊勢二見浦は強い風が吹き、荒ぶる波の飛沫が、輿玉神社の参道を行く人々を濡らすのでした。

先日、予約の取れない占い師としても有名な、LEO先生の愛称で多くの方に親しまれる矢野真弓さんの得度式に職衆(しきしゅう)の一人として参座してまいりました。

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※今月9日、松山市にて開催した本当の自分を取り戻すワークショップにて、LEOさん、言霊作家・櫻庭雅文さんとのトークライブのヒトコマ

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※3年前の四国松山出張セッションに於けるLEOさんとのトークライブの模様。

得度とは、本来、迷いの比岸(しがん)から悟りの彼岸に度(わた)ることを得ることを、出家の証とする意味があります。

不思議な機縁を感じさせるLEO先生との出会いから、既に4年近くが経とうとしていますが、この方も、絵に描いた様な、波乱万丈の人生を歩まれてきた方でもあります。
潰瘍性大腸炎、膀胱障害、リウマチや原因不明の難病などに幼少の時分より苦しめられ、大手術や入退院を繰り返し、自身の子供をも、先天性の疾患から亡くし、さらには火災で家を全焼、膨大な借金からの家出など、普通の女性では、一たまりもなく生きてはいないであろう、その人生でもあります。

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※得度式を終えて、右より太江寺徒弟密賢さん、永田密山住職、真弘(しんこう・矢野さんの法名)さんと共に

でも、LEOさんはある時、借金から逃げ回る事の愚を悟ったと言います。
地元松山へ帰り、一念発起、占い師として人々に心のお手当をする日々が続き、今やその数は約4万人にも達し、現在では松山ばかりでなく、関西や東京でも出張による鑑定を行う他、多数の占いの弟子や、霊氣マスターを輩出するなど、その活躍振りはとどまるところを知りません。

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※密賢さんと共に

でも、そんなLEOさんも、病気や借金の返済などから思うがままにならぬ我が身に苦悶し、心に修羅を抱えた時期もあったのかも知れません。
でも、そんな時に人間と言うのは、生きている事、生かされている事への意味や深淵さにも目を向けさせられるものであり…

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※永田住職、真弘さんと共に

身を切り刻む様な波乱から抜け出て、人への心のお手当を日々とするLEOさんにとって、発心(ほっしん・悟りを求める心)から得度に至るのも、必然の理(ことわり)だった様な気がしてなりません。

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※太江寺本尊、千手観音です。鎌倉時代制作、重要文化財指定

永田住職より、真言宗の開祖、弘法大師空海の『弘』の一文字を授かり、法名を真弘としたLEOさんの前途に、心なしか千手観音も微笑んでいるかの様に見えた愚僧であります。

合掌

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