走れ正仙!…ダイヤモンド富士へ

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ヒーラーの仲間で結成された山ガール&山ボーイ山岳登山部ですが…
今回は冬至明けの12月23日、今年一年を締めくくるべく、陣場山→高尾山の全行程約20㎞に挑んだのでありました

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早朝8時より和田峠より入山

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何せ、天気に強い事を自負する、優しき魔女達がメンバーに多いせいか…笑

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これ以上ない絶好の登山日和となりました。晴れ

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陣場山の頂きで食べるカップラーメンはたかがカップラーメンなれど、その味わいは格別でした。

また、仲間が用意してくれたインスタントコーヒーの味もこれまた格別でした。

身体を刺す様な寒風が吹いていた事もあってか、五臓六腑に染み渡る様な温かさを感じたものです。

街中の喫茶店で飲むコーヒーでは味わえないものがありました。

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霊峰富士もあますところなく、その勇姿を見せてくれています。

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途中行き交う人の誰もが「こんにちは~♪」と声をかけてくれます。

登山部とは言っても名ばかりで、まだまだ経験の浅い私達でもあり、分岐している山道に差し掛かった時などに「どちらに行ったらいいものか?」と、何度か迷う場面もありました。

ところがその度に、まるでそこに居合わせたかの様に、山に登り慣れていると思われる御年配の方などから「そちらへ行くと坂が厳しいから、こちらの道を行かれるといいですよ!」と…
親切な言葉をかけて頂く機縁に恵まれたのでした。

『人情紙風船』が言われて久しい今の日本でありますが、親切な言葉をかけて立ち去って行くお年寄りの背中を見る時、日頃瑣末な日常に慣れてしまい、私達が忘れがちになる尊いものに改めて気付かされる様で…

人の『親切』と言うものが、改めて身に染みる我々一行でもありました。

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山頂からは関東平野もクリアに一望する事が出来、遥か彼方には今建設中のスカイツリータワーを見る事も出来ました。

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惜し気もなくその姿を見せる大自然のパノラマに感嘆の声をあげながら歩いて行く私達…

でも山道の勾配の厳しい中盤以降の展開は、女性達にとっては厳しいものだったに違いありません。

しかしそんな事は露ほども見せぬ私の友人達…

途中、分岐する道があり、私達は判断に迷う時がありました。

先で合流する事を見込んで競う様に二手に分かれ、進んだのですが、一向に合流出来る気配がなかったのです。

道を引き返し他の男性の仲間と共に「捜して連れ戻して来るよ!」と言う私の申し出に…

冷静さを失う事なく、私を引き留めた彼女達でもありました。

大袈裟に聞こえるかも知れませんが、そこには友達が下した判断を信じる心…透視ヒーラーとしての友達の能力を信じて疑わない彼女達の美しい気持ちがありました。

しばらく歩くと、別の道を歩いていた友人達と携帯がつながりました。

私達の間で通称「ゆうこりん」と呼ぶ仲間の「もしもし~♪」と、少々天然を感じさせる間延びしたラブリーボイスを聞いた瞬間、安堵を通り越して皆で大爆笑してしまったものです。

こうして私達は再び合流し、富士山頂に垂直に沈む夕陽『ダイヤモンド富士』を見るべく高尾山頂を目指したのでした。

しかし、高尾山頂上が目前となった時にはすでに夕陽が傾き、富士山の頂きに陽が溶け始めていたのです。

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この瞬間を待って多くの方がカメラ機材を持って待ち構えていました。

あせるあ~っ!今沈んじゃったよ~!」と…

見守る方達の中からどよめきが湧き起こりました。

私はそれを聞いて「ええい、ままよ!」とばかりに…

仲間の列から離れ、さらに上を目指し一人走り出したものです。

「走れメロス」ならぬ「走れ正仙」であります。笑

しかし走り行き着いたポイントでも同様で、ダイヤモンド富士を見る事は叶わなかったのでした。
(;´Д`)

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ダイヤモンド富士を見る事は出来ませんでしたが、今まさに陽が落ちたばかりのゴールドのオーラに包まれる富士山をしっかり目に焼き付ける事が出来、その雄大な美しい姿には見惚れるばかりでした。

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(高尾山頂を目指す仲間達です。)

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さて、下界目指して下山を始めた私達ですが…

陽が落ちると山が漆黒の闇に包まれるのも早いもので
私達はそうした事をちっとも理解していなかったのです。

浮かれ気分もあってか、高尾山から出ているケーブルカーを利用する事なく、暗い山道を降りていったのでした。

気が付けば、私達の誰一人として登山用のライトさえ持ってきていなかったのです。
(((;゚д゚)))

それは登山者として、初歩的なミス以外の何物でもありませんでした。
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闇に包まれる時、それまで美しく感じた木々さえも、山に急速に拡がる冷気と共に姿を変えてしまいます。

やっと暗さに慣れた目を凝らしながら、山道の表面にある突起した岩や木の根を小股でよけながら歩く始末で…

段差ありの泥状と化した山道を下る事は皆にとって消耗を強いられる事でもありました。

先頭を歩く私は「段差あるよ~!」「ハイッ!岩があるよ~!気を付けて!」などと声をかけながら進んでいったものでしたが…
しかしながら、昼間の明るい内とは比べものにならぬ牛歩の如き遅い歩みに成らざるを得ませんでした。

私は心の中で、山の精霊や自らの高次の存在にサポートをお願いしたものです。

次の瞬間…「先頭の人!チョットまって~!!」とその声は闇の中に響き渡りました。

そう、途中から、後方から、時折ライトの光りを感じていたのですが、その主でありました。

「山に登る時はライトを持って来ないと危ないですよ、どうぞこれを使って下さい。」と予備で持ってきたと思われるライトを親切に貸してくれたのでした。

その時のありがたさ…

言葉に出来ない身に染むものがありました。

おかげで無事下山した私達は、皆でこの方に御礼を言って別れましたが、本当に今回の登山では、単に人の親切に触れると言う事だけでは済まない「見えざる力のサポート」さえも感じ、気付きをそれぞれにもたらしてくれた様な気がします。

山を下りた私達は緊張も緩んだせいか、膝も笑い出し、お腹の虫も鳴り出していました。笑

皆でおそば屋さんに入ったのですが、本来は閉店のところを店の御主人の粋な計らいで私達は空腹を満たす事が出来たのでした。

最後まで人の親切に触れる旅…

疲れた身体は教えてくれます。

当たり前に座れる事のありがたさ…

喉を潤す水のありがたさ…

空腹に染み渡る食べ物のありがたさを…

帰りの電車ではコックリコックリと思わず居眠りをこいた愚僧でありました。
(´Q`)。oO

合掌

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※この写真は当日単身高尾山に登り私達の来るのを待っていてくれた仲間が撮ってくれた『ダイヤモンド富士』です。

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