写真に写る黒いシンバルの様なものは妙鉢(みょうはち・鐃鈸にょうはちともいう)葬儀や法会で奏でる梵音具の一つです(梵は仏の意味)
禅宗なども太鼓と組み合わせ葬儀で用いたりする様ですが、関東の方ですと、葬儀や法要で僧侶が鉢を打ち鳴らしているのを見た事がある方は比較的少ないかも知れません。
昨日は都内近郊の御宅にて先祖供養のお仕事をしてまいりました。
写真の私の背後に写るのは韓国の伝統的シャーマニズムであるムーダン(巫堂、霊媒、巫女)の祭壇ですが、私の背中に隠れて写っておりませんが、何段もの果物やお菓子などの御供物が積み上げられています。
十数年来の友人で仕事仲間でもある正統派ムーダン、在日3世の女性よりのお声かけで久しぶりのコラボでのお仕事をさせて頂きましたが、韓国の土着信仰に仏教、道教が習合し現在に至るムーダンの儀式は、チマチョゴリを着た巫女が太鼓や銅鑼、鉦を打ち鳴らしながら踊り、見えざる存在、願主の先祖の霊などと交信し霊おろしを行って行くものです。
特段、霊能力があったり、霊感が強いわけでも無いご家族の方も神楽鈴を持ち霊媒として立つ時、見守るご家族にメッセージを伝えたい先祖の霊やゆかりの御霊が次々と見事に憑依し語って行くもので、そうした事から私は終始霊媒に混乱が生じぬ様、場の安定(ルームコントロール)や浄化を行い最後に供養法などを厳修させて頂くものです。
終了後はたくさんの手ずからの料理を振る舞って頂き食事をご馳走になったもので、友人の巫女、願主のご家族の皆さんともひとしきり楽しく歓談させて頂き、御宅を辞した愚僧であります。
合掌