この世界で生まれて死んでそれで永遠の闇に包まれ終わりなら適者生存、弱肉強食の論理のままに生きれば良いのですが、スピリチュアルや宗教を信じない人でさえも、あの世と呼ぶあてどなき世界への移行があるのでは?と信じていたりもします。ここに生きて行く上での葛藤と言うものが生じたりします。
私などもこれまでブログなどにも書いてきておりますが、二十代前半の頃などヤクザ世界の抗争要員として地下に潜伏している様な日々も続き、魔が差した様にホテルの一室で致死量の覚醒剤を注射し(薬は本来身体に合わず嫌いでした)死線をさ迷い幽体離脱の体験などもあったものでしたが、三途の川や花畑を見る事は叶わなかったものの(笑)虚空から倒れている自分の身体を眺めている時の解放感、時間の喪失、そして人間と言うのは肉体が死んでも意識は連綿と継続される事などが分かったそれは瞬間でもありました。本来ならこれで大悟し極道の世界から足を洗えば良かったのですが、まだまだ血気にはやる若かりし頃の事であり、見栄と虚勢、学歴不問でのしあがれる極道の世界への憧憬強く、こうした霊的な体験も自ら封印してしまったものでしたが、結局早いか遅いかの違いがあるだけで、今の道への転身は私自身約束されていた様な気がするものです。
この現世で生きて行く上で、上手く行かない家族や人間関係、貧困や欠乏、病弱な身体、男運や女運の悪さなど、人それぞれに葛藤の種と言うものは用意されているものであり、怖れる必要はありません。覚めて行く過程で引き寄せの法則や何らかしらの成功哲学、セルフヘルプの論理だけでは気持ちの安堵を得られず、また機能しないものをことごとく見せつけられるのもこの幻想道場、娑婆と言うものであり、この段に至って霊的な真理や因果律、魂の運行に興味を持つと言うのも人間の気づきの上で自然な流れと言えるものかも知れません。
下記の内容は『不死というあなたの現実』(ゲイリー・R・レナード)からの引用です。
※文中のゲイリーは著者、パーサ、アーテンはアセンデッドマスターです。
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【パーサ】
それじゃ、結果を何とかしようとするのがどれほど馬鹿げているか、原因のほう、って心のことだけれど、そちらに対処することがどれほど大切か、わかるわね。ほんとうのパワーはそこにあるの。
そこで、おさらいを少し続ける前にあなたの困難な人間関係はすべて時間に先立って設定されたもので、あなたが望んだのだということを、ちゃんと理解しているかどうかを知りたいわ。
【ゲイリー】
いいよ、ぼくは忘れているが、過去生で何か悪いことをした相手と出会って、その人たちがぼくを辛い目にあわせたりもっとひどいことをする。相手が悪いとぼくは思う。でもほんとうは、過去生にぼくのほうが辛い目にあわせたりもっとひどいことをしていて、相手はただ仕返しの時期にきているだけなんだ。
ふつうはどうして自分たちの関係がうまくいかないのか、どちらにもわからない。だがほんとうはすべて、エゴに支配された時空世界という脚本のなかで、時間に先立って設定されている。そこでぼくたちは代わる代わる被害者になったり加害者になったりする。これで当たっているかな?
【パーサ】
夢の中にいるにしてはとても上出来よ。赦しのレッスンがすごく難しいのは、あなたの無意識の心が過去生で相手と結んだ悪い人間関係を記憶しているから。それであなたの無意識のなかには、この人生で相手を赦すことに対してとてつもない抵抗がある。そのうえ個人的なアイデンティティを放棄することへの抵抗も常にあるしね。あなたが赦しを実践すればエゴは終わりだということを、エゴが察知しますからね。誰にもそういう過去生の人間関係があり、その記憶は無意識にしまわれているんです。だから特別の愛情ではなくて特別の憎悪で結ばれた相手を赦すのはとても難しいのよ。
【ゲイリー】
特別の愛情で結ばれた人は家族、友人、恋人たちはただ愛しているってだけで簡単に赦せる。一方、特別の憎悪で結ばれた人たち、あんまり好きじゃない人たち、そういう連中はどうしたって赦せない。だって赦しに値しないから。だけど自分が愛する人たちには善だけがふさわしいと思う。だから家族の誰かが人殺しをして裁判にかけられても、どうか無罪放免になりますようにと法廷で一生懸命に応援する。でもほんとうの愛と赦しには例外はないんだ。すべての人に向けられる。特別じゃなくて普遍だ。すべてを包み込むからこそ愛と赦しは現実になるんだから。
【パーサ】
そうよ。そして現実でないものが可能に見える理由の一つは、あなたがある人たちの身体を他の人たちの身体よりも特別視するから。心のなかである人たちの身体を有罪だと決め、自分の無意識の罪悪感をその人たちに投影する仕掛けになっているからです。そもそもそのためにあなたがその人たちの身体を作りあげたの。だけど人々の身体はぜんぜん特別なんかじゃなくて、あなたや親しい人たちが宿ったおびただしい数の身体の一つに過ぎないことをほんとうに理解したら、どうなるかしら?
【ゲイリー】
ぼくはどれくらいの数の身体に宿ったんだろう?
【アーテン】
何千だよ。
【ゲイリー】
この前の訪問の最後の回で、あんたがたは何千回もの生の話をしたね。だけど、それってものすごい数だと思うなあ。
【アーテン】
そうかい?見たいかな?
【ゲイリー】
それ、どういう意味?
【アーテン】
覚悟はいいかな、兄弟、さあ、びっくりするな。
【ゲイリー】
うわ。なんだか、心配になってきたよ。
註・それから起こったことに、ぼくは呆然とした。目の前でアーテンとパーサの身体が次々に変化し始めた。パーサは黒人男性になり、アーテンは年配の女性になった。その姿を、ニ、三秒見せていたかと思うと、また変化した。今度はパーサは十代、たぶん十六歳か十七歳の少女で、アーテンは男女の二元性を反映して同じ世代の少年になった。どの身体もほかのアーテンとパーサの身体同様、このうえなくリアルだった。
ふいに変化はスピードを増した。一分もたたないうちに、二人の身体は流れるように瞬くまに変化し、無数の輪廻転生のあいだにとったさまざまなかたち、さまざまな時代の衣装で現れた。そのときぼくは、アーテンがさっき言った「見たいかな?」という言葉を思い出し、はっとした。この身体は全部、ぼくなんだ!二人はぼくが輪廻転生してきた姿を、何千もの身体を見せている。
あっというまに変化し続ける身体を見ていると、催眠術にかかったみたいだった。ぼくもその変わりゆく身体の流れに引き込まれ、アーテンとパーサと一緒になって自分の身体も変化していく気がした。それから、自分はすでに時の始まりからこうやって身体を変化させてきたのだと気づき、だからこうやっていまここにいるんだと悟った。
そうしたら「ゲイリー」であることなんか、たいしたことじゃないと感じた。こうやってたくさんの身体で輪廻転生してきたなら、そのなかの一つであるいまの身体がどうして特別なんだ?アーテンとパーサは変化し続けている。二人が座っているカウチを中心に部屋のなかでエネルギーが渦巻いている感じだった。
そのうち人間には見えない、きっとヒューマノイドだと思う姿も混ざりだした。たぶんエイリアンの生命体なんだろうと直感したが、たちまち変わってしまうのでほんの一瞬しか見られなかった。ほとんどの身体は老人と若者、赤ん坊と年寄り、豪華な装いとほとんど裸体など、かたちも大きさも色もさまざまな男性と女性(それにどっちか見分けがつかない者)だった。一時間もたったかと思うくらいのあいだ、身体の流れるような実物の身体イメージのスピーディでホログラフィックなショーのような変化は続き、それからふいに止まって、アーテンとパーサの姿が再びもとの場所に現れた。
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合掌