※向かって左よりチンギスさん、愚僧、アナスターシアさん
昨日は昨年11月のロシアチャンネル1ドキュメンタリーTVシリーズの取材に続いて、ロシア全国放送NTVニュースの取材を受けました。
前回のインタビュアーはプーチン大統領の御意見番と言われるロシアの国民的TVホストウラジミール・ポズナーでしたが、その際に通訳として同行し懇切丁寧に私の言葉をロシア語に変換してポズナーに伝えていた姿が印象的だったチンギスさんより連絡を頂き、急遽の取材となりました。
もう一名はモデル兼ライターとして活躍する長身の美女アナスターシアさんで、日本での生活も7年目という事で堪能な日本語には驚かされたものです。
今回のメインテーマは『コロナ』と言う事でしたが、コロナ禍に生きる世界の人々を追う番組構成の様で、私自身の極道の世界から密教僧侶ヒーラーへの転身のプロセスや心情経過などもインタビューを受けた他、やはりロシアの人々からすれば、犯罪組織でもあるヤクザが今年に入ってよりコロナの感染拡大に伴いたくさんのマスクを寄贈していた事や、過去を振り返れば、阪神淡路大震災の時に見られた様なボランティア活動など、バール一本で被災した無人の家の錠を壊し、空き巣や泥棒が入るなどの被害が出た事から、ヤクザが自警団を作り、無法と化した神戸の街の治安を守るかの様な行動に出たと言うのは、ロシアンマフィアではあり得ないと驚嘆すべき事として認識している様で、この時の状況なども元極道の僧侶の観点からインタビューを受けたものです。
何台ものトレーラーに飲料水からカップ麺、おむつなど日用品一式を積み込み、迅速に被災した神戸の街の各所にピストン輸送していた他、露店や炊き出しなども各所に出し、無料で提供するなど、極道世界を擁護するものではなけれども、行政などまだマヒし機能していない内からフル稼働していたのはまぎれもなく世間周知の神戸が本拠の極道組織であり、名だたる親分と呼ばれた人達も堅気の人に違和感を与えぬ様、作業服を着たりニッカポッカを履いて炊き出しや露天の陣頭に立ち、家を火災で失ったりで失意の面持ちで歩く人達に声をかけ食事をすすめていた姿など今でも鮮やかに思い出す事が出来るものです。
日用品の配給では暴力団排除の急先鋒に立っていた人までもが列に並び『ウチらが誤解しとったわ…』と頭を垂れる様な一幕もあったり、神戸の街の復興と共に配給所を撤収する際なども、地元住民の方達から惜しまれ、この時ばかりはプラチナと呼ばれる親分達も情の通うものを感じたのか、涙ながらのものがあった事など、私も当時聞かされていたもので、『ロシアや欧米のマフィアや犯罪組織と日本のヤクザの違いは何ですか?』と問うチンギスさんにこんな話しをさせて頂いた私でもありました。
でも、それも今は昔、現在では暴排条例に見るヤクザの世界を取り巻く情勢は年を追って厳しいものとなり、銀行口座も開設出来なければ、自分名義のスマホも持てない、部屋を借りる事も許されないなど、制限制約は課される一方であり、因果応報、悪因悪果の理(ことわり)そのままに不毛の世界が現出している事、益々地下に潜航し、犯罪組織としての性格を強く帯びて行かざるを得ないものを感じるばかりであり、私自身、今となっては二度と戻る事の無い境涯に生きた日々である事をチンギスさんのインタビューに答えながら改めて実感したものです。
遠いロシアで放映される番組でおいそれと観れるものではありませんが(笑)後日YouTubeなどで観れるかも知れないとの事で今から楽しみな愚僧であります。
※収録を終えてヒーリングルームにて