洞窟についての八偈の経
洞窟(身体)にこだわり
多くの(煩悩)におおわれ、さまよっている人は
執着を離れることからほど遠い。
この世で欲望を捨て去ることは、じつに難しい。
多くの(煩悩)におおわれ、さまよっている人は
執着を離れることからほど遠い。
この世で欲望を捨て去ることは、じつに難しい。
感覚的快楽への欲望に囚われている人は、救いがたく
他人は救ってくれない。
かれは、過去・未来に思いを馳せながら快楽を貪る
感覚的快楽を貪り、それに没頭し惑わされ、物惜しみし、
正しい道から外れながら
『死後どうなるのだろう』と
苦悩し悲嘆する
それゆえに、生前に教えを実践すべし。
正しくないとわかったことは何であれ行ってはならない。
『人の命は短い』と賢者たちは説いている。
わたしは、この世の人たちが、命への妄執に囚われあがきもがいているのが見える。
愚か者たちは、命への妄執から逃れられずに死に直面して泣く
『自分のもの』に執着し、あがく人を見よ。
干上がって水の少ない流れの中で、飛び跳ねる魚のようだ。これを見て、所有欲を捨て命に執着せずに生きよ。
(欲望は感覚器官とその対象との)接触(から生まれること)を理解し
賢者は、欲望を制し、貪ることなく
自責の念にかられることを行わず見聞きすることに執着しない
賢者は、感覚作用をありのままに理解し
所有物に執着せず(煩悩の)激流を渡る。
かれは(煩悩の)矢を抜きとり、励みつとめ
この世にもあの世にも欲するものがない。
合掌