☆ヒーリングの押し売りとは?…ヒーリング私記

 

 
もうだいぶ前の事、「実は正仙さん…」と語りだしたその女性、私と同様ヒーラーなのですが、自分が所属するスピリチュアルな団体で行っているヒーリングワークについて話し始めたものです。
 
ヒーラーとしての学びを深めた仲間の絆や友情が深い事、仲間同士でヒーリングし合う機会が多く、楽しい仲間が多い事などを明るく話し始めたこの方でしたが、同時に腑に落ちない何かを生じ始めさせている事が感じられた私は、促す様に黙ってこの方の話を聞いていたのでした。
 
すると、この方が言うには「浄化セッション」と云って(名称は変えてあります)このグループに所属する人間同士、もしくは外部の人間との間で感情を伴うトラブルが発生した場合など、このグループの複数のメンバーに「一斉遠隔ヒーリング」を呼び掛け実行するとの事で、例えばこのグループ主催のイベントなどに参加出来ず、またその原因が主催者やその取りまきから微妙な強要など、縛りを受けている様な違和感である事などを仲間に話した事などが主催者側の耳に入った場合など、
 
主催者から「〇〇さん、少しエネルギー落ちてるみたいだから、きっと本当の自分を忘れているんだと思います。皆さんの遠隔ヒーリングで愛のエネルギーを〇〇さんに送ってあげてください!また光りを取り戻して私達の元に帰ってくる様に皆さんで祈りましょう!」と打電するかの様に一斉送信のメールが来るそうで、目の前でこれを私に話す女性も、何度かこうした遠隔ヒーリングに参加した模様で、私の顔を覗き込む様に「正仙さん、これって愛からのヒーリングで正しい事ですよね」と聞くのでしたが…
 
それに対して私は「正しいも間違いもないですよ、ただのヒーリングの押し売りではないのですか?」と答えたもので、この女性も、本当は気付いていた答えを改めて私に言われて少々ショックだった様で、黙り込んでしまったものです。
 
この主催者が言う、「エネルギーが落ちてる」だとか「本当の自分を忘れている」とか「愛のエネルギー」だとか「光りを取り戻す」「祈り」など、スピなお花畑で生きる方達が好きな共感出来る言葉を用いて、さもありなんな事を言っている様ではありますが、裏を返せば、悪い言い方になりますが…
「あの野郎(あの子)、俺の(私の)グループから離れるなんてとんでもない、他の人間に影響が出たらどうするんだ?ええい、皆をそそのかしてエネルギー向けてコントロールしてやれ!それにこうした事(集団での遠隔ヒーリング)で皆を一つにする習慣をつけておけば、目的意識も出来て脱落者の予防にもなる」と、主催者側に心裏腹に意図されたものがあると言ったならばあまのじゃくな見方に過ぎるでしょうか?
 
私はセルフヒーリングもよく行うので、他のヒーラーさんにヒーリングをお願いする事などないのですが、ヒーラーも人間、エネルギーの滞りが出たり、不調や疲れが出たりで他のヒーラーよりヒーリングを受ける場合などもあるもので、仲間同士でのヒーリングなど、合意の上なら好ましいものさえあります。
 
または遠く離れた方や親しい方が病気の場合など、本人に知らせる事なく、結果を手放した「癒しに意図された」遠隔ヒーリングなどもヒーラーは行う場合もありますが、前述の様な複数での遠隔ヒーリングのケースだと、メールでどんなにスピ用語を並べ立てて、弟子とも信者ともつかぬ方達にメールで遠隔ヒーリングを呼び掛けても、そこに意図されているのは、主催者の「自分のグループから人が離れる恐れ」であり、これは突き詰めて行くと肉体を失う恐れに直結しているものがあり、何らかの会やグループ、人の集まるところ、人を対立に向けるエゴの得意とするところでもあるのです。
 
スピリチュアルな集まりと云うのも過去生でご縁のあったと思われる方など、ソウルメイトとの出会いに酔うのも束の間(笑)癒されていない心の傷や画像を癒したいが為にそうした道に歩み出す方も多い世界であり、グループ内での人との仲違いや裏切られた様な出来事があると「癒されていない画像」をライトアップさせてしまい、ヒステリックに拒絶と攻撃のパターンを繰り返してしまう方などもいる様です。そうした意味に於いてスピリチュアルな集まりとは「赦しのレッスン」をもたらしやすい場である事も理解されていると良いかも知れません。
 
上記の複数での遠隔ヒーリングのケースなども、参加している人は純粋な気持ちでも、グループからの退会など、本来ならそれぞれの自由意思に任された事を認めぬかの様なヒーリングに名を借りた「呪い」に等しいものが意図されているのであり、こうした事はエネルギーの過干渉として、主催者から生徒や弟子などへの縛りとしてその会なりグループが破綻するまで繰り返される傾向もあるもので、相応のカルマを作り出すものです。
 
こうしたスピリチュアルな会やグループの生徒や弟子同士の間でも、主催者の方針や教えに盲目的に従う人間達が、そのカラーに染まる事の出来ない方達を攻撃する(ブログ、フェイスブックなどでも)と云うケースが頻繁にある事、スピリチュアルハラスメントとも呼べる被害に遭って心身共に傷付いたと訴える方達は今の時代本当に多いものです。ただ、こうした方が私の元を訪れ、被害者との立場からお話をされている場合でも、被害者意識にあぐらをかかず、自らがスケープゴートした事象である事を理解して頂く様お話しするのが常ではありますが…。
 
孤独を気取る必要は決してありませんが、ヒーラーでも霊性の道に生きる者は、たとえ仲の良いヒーラー仲間や友達は勿論、師匠、教師に当たる人間にも、教えを乞う事はあっても、もたれかかる事、依存する事は避けなければなりません。
自分の教師や師匠、所属する団体やグループの名前が話の頭にやたら付く事が多い人は(何の世界でも)まだ自分のそれを確立していない場合も得てして多いものです。
 
逆を言えば制限や制約、高圧的だったり、縛りの強い先生や師匠、教師に付くと云うのは、自分の本来の能力を枯渇させてしまう場合も多い事、自由意思を失い、隷属するところにスピリチュアルなどない事、胆に命じておかなければいけない事の様です。
 
「何を意図しているのか?」その人の神秘的と言われる雰囲気や声音、周囲の人の評価からおべんちゃらまでを脇に置いて、たとえ自らの教師や師匠であろうとも、中立な立場からその人の深奥を見る視点、眼力を養い失う事の無い様にしなければなりません(すべての事象に適合)
 
また師の方でもイエスマンばかりが周りにいれば居心地も良いかも知れませんが、そうなると形ばかりを取り繕う様になり、心の動脈硬化も始まりやすいものです。
 
中立で真摯な眼力を持ち、自分を超えて行く様な弟子を持つ事こそ教師冥利にしたいものですが…その世界での勢力、弟子や生徒の数などの見栄や虚勢などを競う事に於いてスピリチュアルな世界の人間も人の子であり、エゴにとらわれ心を失いやすく本質を見失う傾向もある事、かえすがえすも残念な事ではあります。
 
 ちなみに冒頭の女性から、その後このスピリチュアルを掲げる団体から退会した事など連絡が入ったものです。
 
合掌

 

 

 

 
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