「スピリチュアルになるといったい何が変わるんですか…?」とは今までもよく聞かれる事の多い質問でもありました。
例えば皆さんが持っているスマホやアイフォンなど、携帯電話と言うもの…
新しい機種が出るたびに心が騒ぎ目移りし、それまで使っていた機種が古びた色褪せたものに映り、友達や周りが、NewArrivalされたスマホやアイフォンを手にしているのばかりが目に入ったり、時代に取り残された様な焦りさえ感じ、新しい機種にしたはいいが、半年もすれば更に新しいモデルの機種が登場し、本当はみてくれも性能も格段に違いがあるわけでもないのに、そこに「機能もよくなったし、デザインもカッコイイし、自分が楽しんでいるんだからそれでいいじゃん」と理屈を付ける自分…
エンドレスの無い携帯電話の買い換えも、世に生きる大人の所作とばかりにリアルなふりをしているのも平成の今に生きる私達人間の一断面なのかも知れません。
スピリチュアルな気付きが進んで行くと、こんな些細な事にも引っ掛かりが生じ始めるものなのかも知れません。
勿論、スマホやアイフォン等の機種変更が悪いと言う訳ではなく(笑)その時々、自分の良き様に楽しめば良いのですが…でも、その奥にある自分の想いにも段々と繊細に気付く様になり、そうした真の自分から発する声を徐々に無視出来ない様になっていくのもスピリチュアルな気付きへのシフトの現れだったりするのです。
例えば友達のＡさんが新しいモデルのスマホを手にしている時に「え～っ、それっていいね～」と口ではホメておきながら、自分の心の中に小さな嫉妬や恐れがあった事にもしっかり目を向けさせられる様になったりするもので…
突き詰めて言うならば、旧式のスマホを持っていたからと言って、誰も表立って馬鹿になどしない大人の社会がある事は頭の隅で理解しながらも、新しい機種に変更しなければ、こちらの家計が大変な事まで見透かされてしまう様で、小馬鹿にされ、否定される様なアイディンティティーの危機さえ感じていた自分の心根に気付かされるのもスピリチュアルな気付きがもたらすものと言えそうです。
また気付きが進むと、物質としての携帯電話ばかりでなく、そのメモリーに内蔵されている交友関係にも思いの矛先は向けられ、スマホやアイフォンでただ意味なく惰性の様に毎晩友達と話している事に何の意味があるのか？その相手は本当の友達と呼べるのか？など、携帯電話に投影している自分の寂しさと言うものにも気付かされ、愕然としたと…以前、私に話してくださった方がいたものです。
たかがスマホやアイフォンをつかまえて(笑)大袈裟な例えかも知れませんが、これを人間関係も含めて全ての事に置き換えて考えて頂くと、大きく意味の拡がる事でもあります。
霊的な気付きが進むと、エネルギーレベルが繊細になり、人の信念やモデルに迎合している自分や、それが親であろうと自分にとって影響力のある人物であろうと、コントロールを受けている状況に葛藤を感じるなど、今までであれば「郷に入らば郷に従え」的な社会を生きる上で当然の如く受け入れていた事にまで見直しが始まり、それまでそれらを素直に慣習としていた自分に同意出来ない状況が発生するのも霊的成長期の一つの兆候としてある様です。
またこうした時期と言うのは、自分がクリアなエネルギーになったかの様な幻想に陥りやすく、人と自分のエネルギーの違いばかりを自分の中で際立たせ、ジャッジし、人間関係に於いて拒絶を繰り返してしまうパターンを描く方も多い様で、注意が必要な事でもあります。
過去には極道の世界にいた私なども、その世界で培った信念を手放して行く上で、自分が空っぽになる様な喪失感や葛藤をどれだけ経験したかわかりません。
自らの気付きが進むと、より手強い赦しのレッスンが現れたりで、来る日も来る日も自己の想念やエネルギーの浄化に向き合う日々が続いた時もありました。
そんな時「こんな事をして何になるのか？」と思わなかった訳ではありませんが…
でも…月日と共に、以前の瞬間湯沸し器の様な自分だったら間違いなく感情を害して相手を罵っていたであろう場面も「通り過ぎるものであれ」で、演出ではなく、自分の真から争う事なく円満な対応が出来る様になっている事に気付かされた時は、噛み締める様な嬉しさが湧き起こったものです。
スピリチュアルな気付きとは、天使が福音を鳴らすかの様な居心地の良い耳あたりの良いものばかりではありません。
何故なら、時には自分にとっての真実を告げてくるかの様な出来事や内面の体験を経るからであり、それまでの自分のエゴのパターンを落とすまで、繰り返しそれを見せられる時期が続く時もあるからです。
それと同時に、冒頭の携帯電話の話しの様に、私達の生きるこの世界のあらゆるシステムが不安や恐れによって突き動かされている事などにも気付き始め、自分の元にはなかなか愛を囁く天使が現れそうに無い様にさえ思えたりするものです(笑)
スピリチュアルな気付きが進むと、テクニックや資格などと言う事よりも、どこかの時点で必ず「玉ねぎのかわむき」とでも言うべき、自己の真実に向き合う作業が始まる様です。この時期がヒーラーの世界では霊的成長期と呼ばれ、オーラの色さえも変わり、身体が重かったり眠い日が続いたりもします。
自分と向き合うのが嫌で、リタイアしてしまう人や。安易に自分の進路を人に決めてもらう事にシフトして行ってしまうのもこの時期の事でもある様です。
しかしながらスピリチュアルな気付きや学びが進むと、その入り口で否定や拒絶を感じた出来事や人などに対しても、一巡するかの様に見方の変化が訪れ、同意は出来ずとも、その在り方を理解している自分にも気付かされたりするもので、出来事や人の姿にもいたずらにポジティブやネガティブと言った感覚で反応する事なく、あるがままに事象や人を見る様になって行きます。
混沌やカオスを見せつける世界にあって、安心の内にも醒めて生きる…それはスピリチュアルな気付きの先にある大きな果実と呼べるものかも知れません。
合掌
