『冬の小鳥』を観て…

密教僧侶ヒーラー正仙「法名」-images.jpg

今日、朝の4時前に目が覚めてしまい、何気なくTVをつけると…ケーブルTVで『冬の小鳥』と言う映画が放映されていました。

2009年に仏と韓国の合作で制作された映画ですが、子役のキム・セロンと言う女優が『ジニ』と言う父親に捨てられ孤児院に引きとられた子供を見事に好演していました。

たった一人の愛する父親…旅行に連れていかれたとばかり思って行き着いた先は孤児院…自分が親に捨てられた事を受け容れる事が出来ずに、来る日も来る日も父親の訪れを信じ、孤児院のシスターに抗い、周りの子供達からも孤立しますが、やがてそれさえも受け入れ、養子としてアメリカに旅だつまでを描いたストーリーでした。

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親から見限られ捨てられた子供がどれだけ暗い影をその心に落とし傷付くのか…?

時代は1970年代の韓国であり、今とは違う時代背景もそこにありますが…

ただ…現代においても、二親が揃い健在な家庭においてでさえも、同居していながらも、親子の絆を失い捨てられてしまっている子供達が多い事…

先日書いたイジメの記事でも、何人もの方が個別でメッセージを下さいましたが、イジメはイジメる側の子供にとってもSOSを発信している事に他ならず、親子の関係の希薄化(過保護や放任主義も含め)や子供への虐待や両親の不和…

また親から否定される経験ばかりで(兄弟や姉妹との比較も含む)認められ誉められた経験が無い子供は心に闇を抱え続け、どこかでそのあがないを求め様とするのかも知れません。

子供は見る事聞く事を無分別に自らの内に刷り込んでいきます…後年大人になってより、人間関係の不信やトラウマを経験する時、子供の時の感情を伴う体験画像が『地雷』の役割を果たしている事…セッションでも多くの方の中に認めてきた事でもありました。

イジメは自らの中にある闇を子供が特定の子供を痛めつけるその行為に投影している事の様に思えてなりません。

私なども、何年も会っていない娘がいます…極道から堅気になってより、小学校に入学した頃に一度会ったきりの娘ですが、離婚した女性を交えて会った時など、喜んで私の膝の上に飛び乗ってきたものです…。

優しい私の母や妹夫婦は、離婚後も、私の娘が遊びに来る事を『いつでも遊びにおいで…』と拒まむ事なく迎えてくれたのでした。

でも、娘を母の元に連れてきた女性が帰ると『ここがいい…ばあちゃん帰りたくない!』と泣いていたそうです。

『帰りたくない!』と言う娘の言葉に、娘がおかれる辛く寂しい今の境遇を窺知る事が出来る様で…何度私自身いたたまれない気持ちになったかわかりません…。

娘は母や妹との語らいの中にさえ、何年も会っていない父親である私の姿を追い求め、触れ様としていたに違いありません…

健気にジニを演ずるキム・セロンの姿に、そんな事が思い出され、いつの間にか涙の流れ出ていた私でした。

子供に対する心のお手当て…それが幼い子供に対してのものなのか?

問題の深度や傾向を深める中高生に対してなのか?

まだ自分の中で定かではありませんが、子供に対しての私なりの語りかけや活動をして行きたいと思う今日この頃です。

合掌

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