インド料理店にて…カルマの闇①

私はインドカレーが好きで、出先からの帰りすがらよく立ち寄るお店があります。

ここのスパイスの効いたカレーやモチモチとしたナンが大好きだったりします。

最近このお店に寄った時の事…

私がいつもの定番のメニューを頼み、ふと奥を見ると、中年の女性と若い女性の三人連れが座っていました。

そしてこの店のネパール人のオーナーや店の従業員に盛んに何かを話している様子で…

話しの内容は分かりませんが、私はその三人連れに目を向けた時に独特の固いエネルギーを感じたのです。

その方達は食事も終えたのか、席を立ち、会計を済ますために私のテーブルの前を通り過ぎていったのですが、その刹那にその中の一番年長の女性とバチッ!と目があったのです…

その時この女性が明らかにギクリとしたのが見て取れたのでした。(笑)

私はその時に「やっぱりそうか!」と思う事がありました。

案の定、私が食事を終えた頃を見計らった様に…このお店のマスターと従業員の方が私のところにやってきて…

そして「センセイ…実は…」と流暢な日本語で話しはじめました。

私は「センセイ(先生)と呼ぶのはやめて下さいね」と一言断った上で話しを聞きはじめたものですが…
(この方は私が僧侶である事を知っています。)

この店のマスターは熱心なヒンズー教徒で(ヒンズー教は長い間ネパールの国教でした)自宅には祭壇を設けガネーシャ(日本では聖天)を熱心に拝んでいる方でもあります。

お店にはこのガネーシャの絵や、シヴァ神の絵など、ヒンズーの神の絵が数点飾られていました(インド料理店のポピュラーなスタイルでもあります。)

ところが、先程の三人連れの女性達は、このヒンズーの神の絵を指差し、「こういう絵を飾っていると、商売が繁盛しないし、お客さんも入って来ないんじゃないの?」と…

返す言葉もなく、作り笑いを浮かべたたずんでいるこの店のマスターを尻目に…

「私達〇〇〇会の教会に来て見ない?ウチの教会に入った人はみんな商売繁盛で幸せよ!」と言ったかと思えば…

「ウチの教会で教えるお経さえ唱えていれば、後は何もいらないのよ!」

「他の神様はインチキでまやかしなのよ!」」

「ねえ~チョットアンタ!人の話し聞いてるの?むかっ」と言ったかと思えば…」

一緒にいた若い女性達も「そうそう!この人の言う事を聞いていれば間違いないんだからさ、ウチの教会に入っちゃいなさいよ!」と…

阿吽の呼吸で、プレッシャーをかけるのでした。

茶番とも思える新興宗教の信者による強引な手口に、根がマジメでピュアなこの店のご主人はスッカリ翻弄されてしまったのか…?

「あの~センセ、店の中から神様の絵は外した方がいいんでしょうか?」などと私に聞いてきたものです。

私は即座に「何でそんな事する必要があるの?堂々と飾って置きなさい!」と答えていました。

【続く】

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